中山てつや氏は著書『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』のなかで、職場における諸問題について語っています。当記事では、中山氏のキャリアコンサルティングとしての実務経験をもとに、日本の企業における問題点を考察していきます。

社員同士が疑心暗鬼に陥り、職場が気まずい雰囲気に…

もうひとつ、今度は水平評価のケースです。当時の会社では、通常の人事評価とは別に、同僚社員の日々の行動や、適性についての調査を行っていました。こちらも、当然無記名なので、本音ベースで書けるのですが、フィードバックの際に、やはり何となく「誰が、誰を、どのように」思っているか、が分かってしまいます。

 

その結果、気がつくと、社員同士が疑心暗鬼に陥り、職場が気まずい雰囲気に包まれることもありました。ちなみに、私が経験した外資系企業では、「多面評価」なるものは一切行われていません。

 

意外かもしれませんが、上司や同僚に対して、アンケート含め何かを確認するという場面は、まったくありませんでした。その観点からすると、社内で余計な気遣いをすることはなかった、と言えます(別の意味で気をつけないといけないことは、多々ありましたが)。

 

また、知人が勤める外資系企業の多面評価は、「昇格する際にのみ、他部門の管理職からフィードバックをもらう仕組み」とのことです。

 

別の外資系企業に勤める友人の話によると、毎年必ず行われる多面評価はなく、「数年に1回のペースで、上司が部下や同僚を何人か指名する形」で行われるそうです。どうも、多面評価という仕組みは、予想に反して日系企業のほうに、本来とは違う趣旨で、深く根づいているようです。

 

 

*****************************

中山てつや

1956年、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。日系製造メーカー及び外資系IT企業を経て、主にグローバル人材を対象としたキャリアコンサルティングの仕事に携わる。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法

改訂版 認知症に負けないために知っておきたい、予防と治療法

梶川 博、森 惟明

幻冬舎メディアコンサルティング

「脳梗塞・認知症・運動器症候群」 三大疾患 徹底解説シリーズの改訂版! 三大疾患「脳梗塞・認知症・運動器症候群(ロコモ)」を治療・予防することで「寝たきり」と「認知機能低下」を防ぎ、高齢者が自立して健やかな老後…

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録