自然と触れ合って、自分で考えることができるように
② キャンプごっこを経て、本当のキャンプへ出発
キャンプは子どもの探求心を育てるすばらしいレジャーの一つです。しかし、最近は「手ぶらでキャンプ」「冬は暖かく、夏は涼しい設備」など、至れり尽くせりのキャンプ場がたくさん登場しているようです。
親にとってはラクではありますが、探求心を育てるためには至れり尽くせりはかえって邪魔。平らな場所を見つけ、力を合わせてテントを設営する。冷たい水で野菜を洗い、ナイフを使い、料理をする。薪になる枝を拾い、焚火をする。真っ暗な中で、星や月の光を楽しむ。普段はできない体験が、新たな好奇心を生むきっかけになるのです。
ただし、いきなりキャンプに連れて行っても、「テントなんて面倒くさい」「冷たい水はいや」「寝袋で寝たくない」といった発言をするかもしれません。わがままに聞こえますが、子どもからすれば普段の快適な生活とかけ離れたことを突然させられて不満に思うのも当然です。
そこで「満たされないことが楽しい」「いつもと違うことはワクワクする」という体験を、キャンプデビューする前にさせておくのがポイントです。
例えば「キャンプごっこ」と称して、家の中にテントを設営して、寝袋で寝かせてみるのです。キャンプ用のガスバーナーでお湯を沸かしたり、部屋の照明は消し、ランタンの明かりだけで夕飯を食べるのもワクワクします。父親がレンジャー部隊のようなコスプレをして、気分を盛り上げるのも楽しそうです。
「寝袋ってあったかいなぁ」「テントの中って秘密基地みたいだね」と、親同士が会話をすると、子どもも「楽しいこと」を具体的な言葉としてイメージできるようになり、次の探求心につながっていきます。
自宅の庭でシミュレーションキャンプをしたという父子の話を聞いたことがありますが、「ママは、何もお手伝いしないでね」と子どもが宣言して、父と子でサンドイッチをつくりバーナーでお湯を沸かし楽しそうにしていたそうです。
夜、寒かったので母親は心配したそうですが、子どもは自分のぬいぐるみを寝袋の中に押し込み「一緒だとあったかいね」と言いながら眠りについたそうです。楽しさの中の不便さが、子どもなりの工夫を生んだのです。
こうしたシミュレーションを何度かしたうえで、キャンプ場の写真や映像を観せて、「実際に行ってみよう!」と気分を盛り上げてから出かけると、キャンプ場で生き生きした子どもの姿を見ることができるでしょう。
山﨑 拓史
学校法人山崎学園理事長
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