現地で日々フィリピン経済を調査している一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクター、家村均氏による株式市場分析。今週はフィリピン株式市場、そしてフィリピン経済を牽引している財閥株の現在の株価が本来の実力価値に比べて割安のなのか否かを中心に見ていきます。財閥によって事業ポートフォリオは異なり、コロナ禍の影響度によって現在の株価水準が異なってきます。そこで個別財閥銘柄の事業ポートフォリオを分析しながら、現在の株価水準を分析していきます。

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AC…フィリピン最大のコングロマリット

まずは「フィリピン企業といえば、アヤラ」というくらい有名な「AC(Ayala Corporation)」からみていきます。

 

「アヤラ」は国内最大のコングロマリットである「アヤラファミリー」の持ち株会社で、銀行、通信、水道など、フィリピン経済の重要な部分・基幹産業をほとんどカバーしています。「AC」の現在の株価750ペソ前後でターゲット価格に対して29%ほど割安とみられています。PER18.5倍は、フィリピンの全社平均と比べてやや高めですが、これは本質的に「アヤラが」フィリピンの上場企業の中で特別な存在であるというプレミアムと考えられます。

 

もちろん「アヤラ」のビジネスもコロナの影響を受けてかなり落ち込んでいます。特に打撃を受けたのは不動産ディベロッパーの「アヤラ・ランド」で、2020年はコロナによりショッピングモールなどの賃料が大幅に減少しました。逆にGDPの70%が個人消費のフィリピンでは、コロナ後に大きなリバウンドが予想されています。そのほかの主要グループ会社・フィリピン第3位の「BPI」(銀行)もコロナ後の経済回復に期待がかかります。「Globe Telecom」(通信)は、DX銘柄としてコロナ渦においても堅調です。

AEV…発電事業が主力のほか、銀行も保有

「AEV」は「アボイティズ・ファミリー」の持ち株会社で、主な事業は「アボイティズ・パワー」(発電事業)と「ユニオン・バンク」ですが、「AEV」の大部分は「アボイティズ・パワー」で、総収入の約80~90%を占めています。

 

事業ポートフォリオとしては、再生可能エネルギー(地熱、水力発電所)と従来型の火力発電所を保有していますが、フィリピン最大の再生可能エネルギープレーヤーです。「AEV」もCOVIDの影響でかなり割安になっていて、ターゲット価格に対して25%程度の割安水準です。もちろん、実態経済の低迷に伴い、電力需要が低迷しているのが原因ですので、当然コロナ後の需要回復が見込まれます。

 

「ユニオンバンク」は、「BPI」「BDO」「METROBANK」などフィリピンのトップバンクに比べて比較的小規模な銀行ですが、デジタルバンク化という点ではフロントランナーであり、顧客がオンラインで銀行口座を開設できる数少ない銀行の一つです。「AEV」のその他の事業のうち、「PILMICO」は飼料と家禽(鳥類の肉)を扱う会社で、「AEV」の収益に占める割合は比較的小さいです。

 

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    ※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
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