研究者として仕事と学問の両面で活躍している冠和宏氏が、人生100年時代で活躍するために必要なスキルについて解説します。

各々役割は違えど組織の一員ということに変わりはない

マネージャーとリーダーは同じものではないとして、「物事を正しくやるのがマネージャー」で、「正しいことをやるのがリーダー」というような説明を聞くことがある。心地良い説明だと感じる方もいるかもしれないが、私には全く刺さらない。無理矢理にも右足と左足の使い方の役割の違いを説明しているような感じがする。

 

何かやるべきことがあるのだったら、何も出し惜しみする必要はないし、大いにどちらの要素も活用したら良いのではないだろうか。

 

組織やプロジェクトチームでも似たようなことが起きる。リーダーとプロジェクトマネジメントの役割の違いなどである。役割は違うように書かれているかもしれないが、目的を持った組織やチームの一員として、高いパフォーマンスを発揮してほしいものだ。

 

役割は違えど…(画像はイメージです/PIXTA)
役割は違えど…(画像はイメージです/PIXTA)

リーダーが知っておくべきリーダーシップの正しい意味

リーダーというのは役割であり、リーダーシップというのは、一般的に「人が取る行動」である。これは誰でも一度は聞いたことのある説明であろう。スポーツマンシップのリーダー版のようなもので、「リーダーらしくあれ」ということである。

 

リーダーでなければ、リーダーシップというものを考える必要がないのかというと、全くそうではない。誰でもリーダーシップを発揮することができるし、誰にでもリーダーシップを発揮する機会はある。そのときは、スポーツマンシップに則り、正々堂々戦うことを誓うのと同じで、正々堂々と「正しいことをやる」ことに専念すれば良いのだ。

 

ただし、あなたが正しいと思ったことでも他人からすると鼻につく行為と思われることもある。残念ながら、相手の基準であなたのリーダーシップは判断されているのだから、このようなことは時々起きてしまう。人間同士のことだから避けて通ることができない。

 

「リーダーシップの発揮」というものをロジカルに考えようとしたときに便利なツールがある。

 

「相手があなたに対してリーダーシップを発揮していると思うか」。そして「あなたが自分でリーダーシップを発揮したと思うか」の2方向の切り口である。

 

相手とあなたにそれぞれ、あなたの行動をリーダーシップの発揮と思ったのか、別にリーダーシップではないと思ったかどうか、そしてあなたが自分でリーダーシップを発揮したと認知していたのか、無意識に行動したことなのかである。

 

相手が2通りのパターンであなたの行動に対して評価を下すのに対し、あなたは意識した行動だったか、そうでなかったかの2通りのパターンが考えられるので、つまり2×2の4つのエリアができることになる。ジョハリの窓という便利な考え方の単なる応用である。

 

更に、何らかの目的があって行動することが前提にあるので、相手とあなたそれぞれに興味がある、興味がないという2×2の4つのエリアがその前のステップに存在することになる。

 

こういうツールを使うことで、なぜ自分は他人から評価されていないのか? 自分のことを理解してもらう行動が足りているのか? を客観的に捉えやすくなる。

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『管理職魂』より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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