優待クロスをする際にまず考えるべきこと
以上のことを考えると、優待クロスでは、確かに株価の値下がりだけを見ればそのリスクをゼロにすることができるのですが、その他の費用や手間が必ずかかってしまうことがわかります。
ですから、株主優待によるリターンがそれよりも大きいときのみ、やるべき手法だといえます。
また、その株主優待が本当に必要か否か、まず根本的に考えるべきです。その企業の商品や商品券、クオカード、カタログギフトなど、株主優待には多々ありますが、それらはすべてお金で買えるものです。普通の投資によって配当金や株価値上がり益を得て、そのお金でそれらを入手しても、同じことです。
優待クロスのやり方を見てきましたが、投資家の真髄はお金と手間(時間)をどう使うかがです。真の投資家はまず、優待クロスにそれを使うべきかどうかを、考えたほうがよいでしょう。
■まとめ
お金と手間がかかる優待クロスは、それに見合う優待が得られるときだけ
現物買いと空売りを組み合わせる優待クロスでは、それぞれの相殺により、株価の値下がりだけを見ればそのリスクをゼロにして株主優待を得ることが可能だといえます。
しかし、その他の費用や手間が必ずかかってしまいます。完全無料で株主優待は手に入らないのです。それに見合う株主優待が得られる時にのみ、実行した方がよい手法だといえます。