現物買いと空売りを同時に行い、株価の値下がりリスクを抑えながら株主優待を獲得する「優待クロス」。しかしうまい話だけではありません。今回は「優待クロス」の具体的なやり方と、忘れがちな注意点を見ていきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

優待クロスをする際にまず考えるべきこと

以上のことを考えると、優待クロスでは、確かに株価の値下がりだけを見ればそのリスクをゼロにすることができるのですが、その他の費用や手間が必ずかかってしまうことがわかります。

 

ですから、株主優待によるリターンがそれよりも大きいときのみ、やるべき手法だといえます。

 

また、その株主優待が本当に必要か否か、まず根本的に考えるべきです。その企業の商品や商品券、クオカード、カタログギフトなど、株主優待には多々ありますが、それらはすべてお金で買えるものです。普通の投資によって配当金や株価値上がり益を得て、そのお金でそれらを入手しても、同じことです。

 

優待クロスのやり方を見てきましたが、投資家の真髄はお金と手間(時間)をどう使うかがです。真の投資家はまず、優待クロスにそれを使うべきかどうかを、考えたほうがよいでしょう。

 

■まとめ

お金と手間がかかる優待クロスは、それに見合う優待が得られるときだけ

 

現物買いと空売りを組み合わせる優待クロスでは、それぞれの相殺により、株価の値下がりだけを見ればそのリスクをゼロにして株主優待を得ることが可能だといえます。

 

しかし、その他の費用や手間が必ずかかってしまいます。完全無料で株主優待は手に入らないのです。それに見合う株主優待が得られる時にのみ、実行した方がよい手法だといえます。

 

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