国防という特殊な職務のほか、災害復旧、国際平和協力と、活躍の場を目にする機会の多い自衛官。日々危険と隣り合わせだから、待遇もいいのではと多くの人がイメージしているでしょうが、実際はどうなのでしょうか? 自衛官のお金事情を見ていきます。

国家公務員の自衛官…初任給は?

「オーナーで多いのは公務員。特に自衛官の方は多いですね」というのは、とある不動産投資会社の社長の話。万が一のことを考えて、遺された家族が困らないようにと、不動産に投資をする自衛官が多いのだといいます。

 

自衛官は、防衛省所属の特別国家公務員にあたります。その数、約24万人。国家公務員が約58万人なので、40%強は自衛官が占めています。大きく、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊で組織されていますが、昨年、航空自衛隊府中基地に防衛大臣直轄部隊として「宇宙作戦隊」が新編されて話題になりました。

 

陸上自衛隊:定員150,777人 現員138,060人 充足率91.6%
海上自衛隊:定員45,356人 現員42,850人 充足率94.5%
航空自衛隊:定員46,923人 現員42,828人 充足率91.3%
統合幕僚監部等:定員4,098人 現員3,704人 充足率90.4人%

出所:防衛省『自衛官の定員および現員』

 

複雑な問題が絡み、以前は色々な意見がありましたが、相次ぐ災害の際に活躍する姿がクローズアップされたり、周辺各国との関係に変化があったりとしたことで、自衛官に対して良い印象を持っている人が増えています。

 

※画像はイメージです/PIXTA
※画像はイメージです/PIXTA

 

少々古い調査になりますが、平成26年度に内閣府で行った『自衛隊・防衛問題に関する世論調査』では、92.2%の人が「良い印象を持っている」と回答しています。

 

そんな自衛官になるには、「自衛官候補生」「一般曹候補生」「幹部候補生」の3つの採用があり、自衛官候補生と一般曹候補生は18歳以上で高卒以上の学力が、幹部候補生は20歳以上で大卒程度の学力が必要とされています。

 

令和3年度の募集要綱によると、初任給は自衛官候補生で142100円、一般曹候補生で高卒179,200円、大卒198,100円、幹部候補生で226500円。また、防衛大学校生も特別職国家公務員として扱われ、月額11万円程度の給与が支払われます。

 

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