自衛官の給与…会社員と比べて高い?低い?
国家公務員の基本給にあたる俸給は、士、曹、尉、佐官……と並ぶ「階級」と勤続年数や仕事への評価である「号俸」によって決まります。号俸は通常は1年に4号ずつ上がることが多いといいます(図表1)。
各階級の俸給には幅があり、上官でも給与は下、ということも十分に考えられます。
2士 172000円~183000円
1士 186700円~202100円
士長 186800円~245900円
3曹 201700円~312000円
2曹 224300円~381200円
1曹 232900円~410700円
曹長 233100円~425500円
准尉 239300円~437000円
3尉 247800円~439500円
2尉 255600円~441200円
1尉 281200円~446000円
3佐 320400円~469100円
2佐 346100円~488800円
1佐(3) 396200円~496500円
1佐(2) 450200円~517000円
1佐(1) 462500円~545100円
将補(2)513400円~592800円
将補(1)706000円~895000円
将 706000円~1175000円
月額の俸給のほか、年4カ月分ほどの期末・勤勉手当、扶養手当などが加算されます。また災害派遣手当や飛行手当など、自衛隊ならではの手当も。40代のモデル年収として、40代准曹自衛官で約640万円、幹部自衛官で約870万円ほど。国防という特殊な職務から、一般的な国家公務員よりも、給与面では厚遇といえるでしょう(図表2)。
自衛官は国家公務員なので、退職金も十分。自己都合で退職しても、6カ月以上の在籍で退職金は支払われ、定年までの在籍で2000万円以上の退職金を手にすることができます。
老後不安が広がるなか、自衛官という職業に憧れをいただく人も多いでしょう。しかし自衛官のなかからは、定年後を不安視する声も珍しくありません。
理由のひとつが定年の年齢。階級によって定年年齢は変わりますが、一番早い2等曹と3等曹は54歳。会社員であれば、賃金カーブの頂点に達する年齢です。また1曹~1尉は54歳、2、3佐は55歳、1佐で56歳。多くの会社員のように60歳で定年を迎えるには、将補以上の幹部にならないのです。
ただ人手不足などで定年年齢を引き上げようという動きは自衛官でも。2020年、1曹~1尉の定年が54歳から55歳に引き上げられました。この動きはほかの階級にも広がり、2022年には現状よりも1年ほど長くなります。
人事院では公務員の定年後の状況について「収入が減る」「公務での価値観や肩書きが通用しなくなる」などとしています。定年前の安定しているときに、きちんと資産形成をするように呼びかけています。
1年、定年が延びれば資産形成の面でも有利になりますが、それだけで将来不安が払拭できるものではありません。早め早めの準備が必要です。
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