「自分の子がいい成績を取るために」「きちんとした子になるために」子どもを叱ることがあります。そのときに言ってはいけない言葉を、『東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる』(実務教育出版)の著者で、母学アカデミー代表の河村京子氏が解説します。

テストが終わってから答えを思い出す原因は…

私は小学校の保護者面談で、先生からほめられたところはオーバーに子どもたちに直接伝え、悪いところはあえて伝えませんでした。悪いところを伝えても、よくなるどころか自己肯定感が下がってしまうだけだと思ったからです。

 

あなたは、テストでできない問題があったときに、テストが終わって提出した瞬間に答えを思いだしたことはありませんでしたか? 

 

テストができないと思っていると、テストの緊張感に負けてしまって、覚えているはずの答えさえ忘れてしまうのです。

 

反対に「自分はできるはずだ」と思ってチャレンジすると、ぼんやりとしか覚えていなかったことでも、だんだん答えが浮きあがってきたりします。これが、自己肯定感の影響なのです。

 

たとえば、算数の難しい問題を解くときに、「自分はどうせできない」と思っているとやっぱり解くことができないのです。

 

反対に、「自分なら解けるはず!」と自信をもって取り組めば、答えの糸口が見えてくるのです。同じ問題でも、自分の心持ちで解けたり解けなかったりするのは不思議ですね。

子どもの記憶は上書き方式なので叱り方が大事

親であれば、誰でもつい言ってしまう言葉があります。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

「早くしなさい!」

 

これは、子どもにはどのように聞こえていると思いますか? 親は、短所である「ぐずぐずするクセ」を直そうとして言っています。でも、子どもにはこう聞こえています。

 

「あなたはぐずでノロマな人間だ」

 

これでは、逆効果ですね。つまり、「早く早く」と言われつづけた子どもは、「自分はぐずでノロマなダメな人間」と思ってしまう可能性が高いのです。自己肯定感も低くなってしまいます。どうか今日からは、子どもの短所よりも長所に注目してあげてください。

 

いままで「早く早く」と言いつづけてしまったと感じているあなた、大丈夫です。

 

子どもの心には柔軟性があります。そしていろいろな人の言葉や態度をすべて吸収していきます。

 

それもどんどん上書きされていくのです。

 

だから、もしいままで「早く早く」と言っていたとしても、今日からお母さんが言葉遣いを変えれば、それが上書きされて最新の記憶として残ります。

 

今日からは、子どものいい部分に注目して言葉をかけてあげましょう。

 

河村 京子

母学アカデミー代表

 

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東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる

東大・京大に合格する子は毎朝5時半に起きる

河村 京子

実務教育出版

長男は、東京大学理科Ⅰ類に現役合格 次男は、京都大学理学部に現役合格 長女は、英国のロンドン大学UCLに現役合格 そんな河村家の「子育ての秘密」とは? 悪戦苦闘しながら3人の子どもを育てた河村さんは、こう語ります…

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