テストが終わってから答えを思い出す原因は…
私は小学校の保護者面談で、先生からほめられたところはオーバーに子どもたちに直接伝え、悪いところはあえて伝えませんでした。悪いところを伝えても、よくなるどころか自己肯定感が下がってしまうだけだと思ったからです。
あなたは、テストでできない問題があったときに、テストが終わって提出した瞬間に答えを思いだしたことはありませんでしたか?
テストができないと思っていると、テストの緊張感に負けてしまって、覚えているはずの答えさえ忘れてしまうのです。
反対に「自分はできるはずだ」と思ってチャレンジすると、ぼんやりとしか覚えていなかったことでも、だんだん答えが浮きあがってきたりします。これが、自己肯定感の影響なのです。
たとえば、算数の難しい問題を解くときに、「自分はどうせできない」と思っているとやっぱり解くことができないのです。
反対に、「自分なら解けるはず!」と自信をもって取り組めば、答えの糸口が見えてくるのです。同じ問題でも、自分の心持ちで解けたり解けなかったりするのは不思議ですね。
子どもの記憶は上書き方式なので叱り方が大事
親であれば、誰でもつい言ってしまう言葉があります。
「早くしなさい!」
これは、子どもにはどのように聞こえていると思いますか? 親は、短所である「ぐずぐずするクセ」を直そうとして言っています。でも、子どもにはこう聞こえています。
「あなたはぐずでノロマな人間だ」
これでは、逆効果ですね。つまり、「早く早く」と言われつづけた子どもは、「自分はぐずでノロマなダメな人間」と思ってしまう可能性が高いのです。自己肯定感も低くなってしまいます。どうか今日からは、子どもの短所よりも長所に注目してあげてください。
いままで「早く早く」と言いつづけてしまったと感じているあなた、大丈夫です。
子どもの心には柔軟性があります。そしていろいろな人の言葉や態度をすべて吸収していきます。
それもどんどん上書きされていくのです。
だから、もしいままで「早く早く」と言っていたとしても、今日からお母さんが言葉遣いを変えれば、それが上書きされて最新の記憶として残ります。
今日からは、子どものいい部分に注目して言葉をかけてあげましょう。
河村 京子
母学アカデミー代表
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