「3/8~3/14のFX投資戦略」のポイント
[ポイント]
・米金利上昇に連れたとして米ドルは先週一時108円半ばまで一段高となった。ただ、米金利は「上がり過ぎ」懸念が強く、一旦低下に向かうことも考えられる。
・米ドル高・円安テクニカルに重大分岐点を迎えている可能性あり。金利低下に向かったとして米ドル安となるのかは、株価の動向がカギに。
米金利上昇は一段落した可能性…今後の動向は?
先週の米ドル/円は、一時108円半ばまで米ドル高・円安が加速するところとなりました(図表1参照)。米金利上昇に伴う日米金利差米ドル優位拡大を材料視することが多かったようです。では、米金利上昇=米ドル高・円安はさらに続くところとなるでしょうか。
筆者は、米金利上昇については、一段落する可能性が高いと考えています。米10年債利回りの90日MA(移動平均線)からのかい離率はプラス40%以上に拡大し、2000年以降で確認する限りでは、最も「上がり過ぎ」懸念が強くなっているからです(図表2参照)。
このような「上がり過ぎ」圏での推移が、ここ数ヵ月続いてきましたが、そのなかで「上がり過ぎ」修正の金利低下は、雇用統計発表の後から起こるパターンが繰り返されてきました。
今月5日の雇用統計発表では、注目度の高いNFP(非農業部門雇用者数)が、予想を大きく上回る、いわゆる「ポジティブ・サプライズ」となりました。これを受けて、米10年債利回りも一時1.6%以上に急騰、高値更新となったものの、その後は上げ渋る展開となりました。よって、すでに「上がり過ぎ」懸念が強くなっていると再確認した方もおおいことでしょう。
上述のように、ここ数ヵ月は雇用統計発表の後から、「上がり過ぎ」の修正で、米金利は低下に向かうパターンを繰り返してきました。足元では、この数ヶ月の中でも、90日MAからのかい離率で見ると最も「上がり過ぎ」懸念が強くなっていたので、その意味では米金利は当面低下に向かう可能性が高いのではないでしょうか。
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