「自分が認知症になったら…」残された妻を守るための対策は?

認知症になる高齢者の数が増加しています。金融機関のなかには、不正防止の観点から、認知症とわかると預金者の口座を凍結してしまう銀行もあります。今回は、残された配偶者がお金で困らないように、生前からできる財産管理の方法について解説します。※本連載は、石川秀樹氏の著書『認知症の家族を守れるのはどっちだ!?成年後見より家族信託』(ミーツ出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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 死亡後だけでなく、生前の「お金や認知症」対策も大切

(※写真はイメージです/PIXTA)
大切な家族のために、生前の準備が大切(※写真はイメージです/PIXTA)

 

皆さんは、終活ブームをご存じですね。「相続」や「生前贈与」「葬儀やお墓」のことがにわかに話題になりました。終わりを考えるのは悪いことではないですが、これから生きていく老後の暮らしに関心が向かなかったのはどうしてなのでしょう。

 

こんな図を描いてみました(図表1)。私たちは、こんなことを一所懸命に考えてきたんですよね。

 

[図表1]
 

 

黄色の円内が“老後”です。70代から100歳まで、なんとも長い…‼家族信託の矢印の右上、いろんな対策をしています。でも、自分が死んだ後のことばかり。

 

右下は介護や医療のこと。さすがに“老後ど真ん中”のテーマ。とはいえ「私はゼッタイに延命拒否」などといいながら切実さはあまりなく、ひとごとのようです。認知症のこともなければ、肝心かなめの「お金の心配」がどこにもありません。本当は、こういうことではないのでしょうか(図表2)。

 

[図表2]

 

とりあえず、自分が死んだ後のことはわきに置いておきませんか? そうすると大半が、円の外側に行ってしまいます。どれも大事なことではありますが、人生100年ですよ。追加の20年はこれまでのように「晴れた日」ばかりではありません。

 

ましてや、予定し用意してきたお金が、高齢や認知症によって「判断能力なし」との印象を銀行にもたれると、本人が泣こうが家族が懇願しようが、凍結されてしまう時代なんですから。だから、認知症対策とお金の話もやっておきませんか?

高齢者の対策ツール「家族信託」「遺言」「成年後見」

次のイラストを見てください(図表3)。

 

[図表3]
 

 

高齢ど真ん中対策のためのツール(手段→解決法)は3つです。家族信託遺言成年後見制度(任意後見を含む)。

 

遺言は、亡くなって初めて効力を発する《財産仕分け》のための手段ですから、あなたの「生前対策」とは無縁です。老後の暮らしを守るための手段としては家族信託と成年後見に絞られます。

 

成年後見は認知症対策の専用ツール。ただし、守るのは「本人」に限られています。対して家族信託は、認知症に限らずすべての人に適用可能、守るのは本人だけではなく「次の受益者」を決めておけばその人たちも対象になります。

 

だから「本人」の生前対策の決め手になるのはもちろんのこと、――家族信託の矢印を見てください、黒い線(本人死亡)の向こう側まで突き抜けているでしょう!――自分が死んだ後でも大切な人を守れるのです。ただ1行、次の受益者を指名しておくだけでいいのです。

 

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静岡県家族信託協会
行政書士

1950年静岡市生まれ。早稲田大学第一政経学部卒。静岡新聞記者40年、元編集局長。62歳で相続専門の行政書士開業。2016年に家族信託に出会う。同時に成年後見制度を知ることとなり、記者として、家族として疑問に思うことが多く、ブログなどで主張を述べてきた。2016年11月『大事なこと、ノート』出版。2018年7月静岡県家族信託協会を設立。

著者紹介

連載専門家が解説!認知症になってもお金に困らないため「家族信託」活用法

認知症の家族を守れるのはどっちだ!?成年後見より家族信託

認知症の家族を守れるのはどっちだ!?成年後見より家族信託

石川 秀樹

ミーツ出版

認知症による預金凍結を防ぐ。名義を移してお金“救出”信託こそが庶民の知恵。カラーイラスト、読みやすい文章、豊富な信託事例。 第1部 認知症と戦うー財産凍結の時代が来た!成年後見より家族信託を使え 第2部 受益権…

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