税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
米国長期金利上昇:米10年国債利回りは節目の一時1.5%を超え、瞬間1.6%台の局面も
利回り上昇(価格は下落)傾向が続いていた米国国債市場は2021年2月25日、大幅に利回りが上昇しました。
指標となる米10年国債利回りは節目となる1.5%を超え、一時的に1.6%台に急上昇しました。1年余りで最高の水準に到達しました。ただ、26日の日本時間午前には1.5%を下回る局面もあり、1.5%前後での取引となっています。
どこに注目すべきか:米長期金利上昇、新興国、YCC、上昇は適切
米国の長期金利(国債利回り)の動向は、米国国内のみならず、世界の様々な市場に影響を与える傾向があります。株式市場の上昇にブレーキがかかり、昨年の春以降上昇傾向であった新興国通貨も下落しました(図表1参照)。今後の注目は変調の兆しを受けて米国金利が落ち着きを取り戻すかですが、米国と海外の金融当局者の見解に違いが見られるのは気がかりです。
ワクチン接種の進展と財政政策拡大で景気回復の軌道に乗る米国の長期金利が上昇するのは自然なことながら、スピード感は気になります。
ドル調達に依存する多くの新興国はワクチン接種が全般に遅れている分、もう少し時間を稼ぎたいところです。
新興国だけではなく、資源価格の上昇で景気回復期待が高まるオーストラリア(豪)でも準備が出来ていない様子です。豪中銀は3年国債利回りを管理するイールドカーブコントロール(YCC)を採用していますが(図表2参照)、豪中銀は3年国債を購入し利回り安定に追われています。
米国国内にも長期金利上昇による変調の兆しが見られます。最高値更新を続けてきた米株式市場も昨日は下落しました。また25日の7年国債入札は不人気で、今後の国債増発が想定される中で国債消化に一抹の不安を覚える入札結果となっています。
一方で、金融政策をつかさどる当局者の長期金利上昇に対する見方にバラツキがあります(図表3参照)。
なおピクテの経済チームは米国の1-3月期成長率は前期比年率で6%を超える可能性があるとみているなど、米国経済は堅調で、国を越えた当局の見方に違いがあるのはある意味当然と思われます。ただ、米国債利回りが1.6%を超えた時間を考え合わせると、利回り上昇が適切との発言は長期金利上昇を加速させた可能性があります。一方、欧州中央銀行(ECB)レーン理事や、韓国銀行(中央銀行)総裁のコメントからは金利が上がるのは仕方ないにしてもスピードには不安があるようです。
利回り上昇は適切である一方で、米国内はもとより海外からの変調の兆しに対し慎重な配慮も求められそうです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国の長期金利上昇の影響を見る』を参照)。
(2021年2月26日)
梅澤 利文
ピクテ投信投資顧問株式会社
運用・商品本部投資戦略部 ストラテジスト
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