毎日、毎日が勝負となるデイトレード。どのような条件で銘柄スクリーニングをするのが効果的でしょうか? 様々な方法がありますが、今回は「上がる確率が下がる確率より高い」ことを大前提とした銘柄選びについて解説していきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

「上がる確率が下がる確率より高い銘柄」が大前提

デイトレードは、長期投資に比べて運に左右されやすい投資法だといえます。

 

お願いします!(※画像はイメージです/PIXTA)
お願いします!(※画像はイメージです/PIXTA)

 

基本的に良い企業の株は上がっていく傾向があるものですが、あくまでそれは長期的に見ての話です。逆に短期的に見ると、その企業の株価が上がるか下がるかは、なかなか予測が難しいものです。「ランダムウォーク理論」という、株価の上下変動が実はランダムであり予測は不可能だ、とする説もあります。

 

したがって、まさに短期投資であり、1日で売買を終わらせるデイトレードにおいては、「上がる確率が下がる確率より高い銘柄」をスクリーニングすることが大前提だといえます。少しでも勝つ確率が高い賭けならば、それを繰り返すことで、トータルでの勝敗が勝ちにつながるからです。

 

では、「上がる確率が下がる確率より高い銘柄」は、どのようにスクリーニングすればよいでしょうか。考えてみましょう。

条件1:割安な銘柄

まずは、その銘柄が割安であることが条件として挙げられるでしょう。

 

割安銘柄というのは、その企業が持つ本質的価値を市場が過小評価している、ということです。そしてその場合、今後の株価の変動は、上がる確率が下がる確率より高い、と考えられ、一般的な指標として、PERとPBRが低く、配当利回りが高い銘柄は割安だといわれます。

 

しかしその基準ですと、老舗で成長性の低い万年割安の銘柄も多く、そんな銘柄のすべてが「上がる確率が下がる確率より高い」とは言い難いものです。

 

そこでもう少し「割安」の意味を拡大し、成長性があり、PER・PBR・配当利回りなどの指標が割安でなくても、「その成長性を考えれば割安だと判断できる」という銘柄もそれに加えてよいかもしれません。

 

つまり「現時点で割安・成長性が低い」銘柄と「現時点で割安でない・成長性が高い」銘柄をスクリーニングすることで、上がる確率が下がる確率より高い銘柄を見つけることができるでしょう。

次ページそもそも連れ高は投資判断の一要因にすぎないのでは?

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