一人暮らし高齢者が亡くなると必要になる「検視」とは
終末期や救命に関わる社会資源には、救急隊や救命救急センターなどのほかに、警察もあります。
一人暮らしの高齢者が在宅で容態が悪くなり、心肺停止の状態で第三者が発見した場合は、警察に通報するのが基本です。救急隊員が駆けつけた時点で救命の可能性がないと判断したときも警察が呼ばれ、検視となります。
検視とは、おおまかにいえば、死因が分からない死亡(変死・異常死)に対し事件性・犯罪性がないかを確認するために遺体を調べる手続きです。病院の管理下で死亡したときや、在宅でも治療中に死亡し、かかりつけ医が死因に不審な点がないと確認できれば検視は不要になりますが、それ以外の死亡はすべて検視の対象になります。
より正確には、警察官や検察官が体の表面を見て調べるものを「検視」といい、監察医や法医学者が医学的に死因を調べる作業を「検案」といいます。画像検査で死因を調べるAi(オートプシーイメージング:死亡時画像診断)も検案の手法の一つです。
また事件の可能性がある場合は、医師が遺体を解剖して死因を特定する「司法解剖」が行われることもあります。
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