まだ40代、矯正視力1.2でも「白内障手術」を検討すべきケース

白内障は誰でもかかる病気です。高齢者の病気と思われがちですが、実は40代から発症することも珍しくありません。白内障手術では老眼なども治せるため、医師から「早く受けたほうが楽ですよ」と急かされる場合もあるようです。しかしながら、白内障手術において「医師の言いなり」は後悔の元。自分にとって最適なタイミングで手術に臨めるように、手術時期の見極め方を解説します。

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白内障手術で「医師にすべておまかせ」は後悔の元

白内障の手術を受けるうえで大切なのは、「医師にすべておまかせ」にしないことです。白内障手術を検討する患者は多くが高齢ですし、また白内障によって目も見えづらくなっています。「細かいことはよく分からないから、医師にまかせたい」と思う気持ちもあるでしょう。

 

白内障手術を行う眼科医の医療技術にも格差があります。なんとなくの流れで執刀医を決めてしまわず、ご家族に協力してもらうなどして信頼のおける医師を選ぶべきです。

 

また最近は、患者が白内障治療に求めるものも以前とは少し変わってきています。以前は、白内障によって暗くなっていた視野が明るくなり、ある程度見えやすくなればそれでよいという感覚が、医師にも患者にもあったように思います。

 

ですが最近は「せっかく治療をするなら、すっきりクリアな視界になりたい」「眼鏡を使わずによく見えるようになりたい」という要望も多くなっています。

 

患者の側からすれば当然の欲求ともいえますが、医師の側はその分、高度な技術を求められることになります。それに応えるべく技術を磨き、精度を上げる努力をしている医師と、そうでない医師や医療機関ではやはり結果にも差が出てきます。

 

また患者自身も、普段どのような生活をしていて、どんな見え方・視力を希望しているのかを、遠慮せずにしっかりと医師に伝えてください。あわせて眼内レンズの特徴やメリット・デメリットを医師によく説明してもらい、納得して選ぶようにすることも大切です。それが「満足のいく、よく見える目」を獲得するための近道なのです。

「日常生活への影響」を自覚したら、手術を検討

白内障手術に関して、おそらく多くの人が迷うのが「いつ手術をするか」という問題ではないでしょうか。

 

白内障を発症していても、まだ程度が軽い人では、進行を抑える点眼薬を使いながら経過観察を続けていることがよくあります。白内障は年を重ねるごとに徐々に進行していきますが、いずれ手術が必要と知っていても、「なんとなく怖さもあって先延ばしにしている」という人も多いかもしれません。

 

私自身は、手術に最適なタイミングを患者に尋ねられたときは「生活に不自由を感じたとき」と説明しています。自覚症状として特に生活に困っていないというときは、無理に手術をする必要はありません。

 

なかには「早く手術をしたほうがいい」とか、「老眼も治るから」といって白内障手術を急がせるケースもあるようですが、白内障が軽く、比較的目がよく見えていた人が手術で眼内レンズを入れると、かえって見えづらくなることもあります。

 

白内障がある程度進んできて「困った」ことが出てきたら、手術を具体的に検討しましょう。

判断目安の1つは「視力」…矯正視力0.5未満なら要検討

生活に不自由を感じる原因のひとつは、視力の低下です。そのため次のような数値もひとつの目安になります。

 

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●車の運転をする人…矯正視力0.7未満

車を運転する人では、裸眼、もしくは眼鏡などで矯正した視力が0.7以上ないと免許の更新ができません。

 

●車の運転をしない人…矯正視力0.5未満

運転をしない人でも、眼鏡などで矯正をしても視力が0.5を下回るときは、手術の適応と考えましょう。

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矯正視力が0.5未満というのは新聞の文字を読む限界の視力ですし、日常生活でも支障が増えてきます。転倒や事故などを起こす前に手術を検討しましょう。

 

ただし、視力は測るときの体調や、測定時の条件によっても変わってきます。1回測っただけの視力を過信しないことも大切です。

 

[図表1]視力基準

 

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株式会社中京メディカル 代表取締役 日本眼科学会認定専門医・認定指導医
医学博士

1978年愛知医科大学医学部医学科卒業。83年、名古屋大学大学院医学研究科博士課程外科系眼科学修了。社会保険中京病院眼科医長、主任部長を経て現在眼科顧問。眼科医療の世界では一人の医師が行う白内障治療手術の平均が年間200~300眼程度とされる中で、今でも年間3,000眼以上を執刀し生涯執刀数は80,000眼を超える。

94年、中京病院を中核とするクリニックグループを支援する株式会社中京メディカルを設立し眼科専門医の指導育成にも尽力する。ライフワークともいえる色覚研究歴は42年。83年より白内障治療における色覚の補正に着目し、世界初の着色眼内レンズを開発して商品化する。

92年、米国ASCRS(American Society of Cataract and Refractive Surgery)のフィルムフェスティバルにて“Natural View IOL(NV-IOL)and chromatopsia”(着色眼内レンズ)の題名で1st prizeを獲得。92年から日本臨床眼科学会にて色覚インストラクションコースを担当。2020年から公益社団法人日本白内障屈折矯正手術学会の理事長に就任。現在色視力の測定装置を開発し、色視力の普及にも尽力している。

公益社団法人日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)理事長/ヨーロッパ眼科学会(ESCRS)会員/アメリカ白内障屈折矯正手術学会(ASCRS)会員/アメリカアカデミー眼科学会(AAO)会員/日本産業・労働・交通眼科学会理事/日本眼科学会専門医制度認定指導医/日本臨床眼科学会専門別研究会「色覚異常」世話人/中京グループ会長/医療法人いさな会中京眼科視覚研究所所長/JCHO中京病院眼科顧問

著者紹介

総合青山病院 眼科部長 

2008年愛知医科大学医学部卒業。2008年4月より社会保険中京病院にて勤務を開始する。2010年より中京病院の眼科を担当。2013年7月からは岐阜赤十字病院眼科で診療・執刀を行う。2016年、Best of JSCRS(Cataract)受賞。2019年7月より総合青山病院にて眼科部長に就任。専門領域は白内障手術、眼形成。レーザー白内障手術、日帰り白内障手術執刀医として第一線で活躍している。

アメリカ白内障屈折矯正手術学会(ASCRS)、アメリカアカデミー眼科学会(AAO)、眼科手術学会、白内障学会、日本眼形成再建学会、日本涙道・涙液学会、眼感染症学会、日本眼内レンズ屈折手術学会、米国白内障屈折矯正手術学会に所属。水晶体研究会世話人。

著者紹介

連載「一生よく見える目」を手に入れる白内障手術

※本連載は、市川一夫氏・市川慶氏の共著『「一生よく見える目」を手に入れる白内障手術 改訂版』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

「一生よく見える目」を手に入れる白内障手術 改訂版

「一生よく見える目」を手に入れる白内障手術 改訂版

市川 一夫

市川 慶

幻冬舎メディアコンサルティング

自分の目に合う白内障手術とは? 約8万眼の白内障手術を行ってきた日本トップクラスの白内障専門医が徹底解説! 「レンズは何を選べばいいの?」 「手術に失敗したらどうする?」 「レーザー手術がいいっていうけれど本…

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