「第二人生」をバラ色に変える方法とは
定年後は「余生」ではなく、「第二の人生」だ!
老後を「余生」なんて思っていると、「こんなはずじゃなかった!」ということになります。
昭和の時代ぐらいまででしたら定年後を「余生」という表現も、ある程度当てはまっていたかも知れません。しかし、平成・令和は「余生」なんて思っていると、とんでもないことになります。
後悔をしても、遅いのです。
どうして、以前は「余生」でもよかったのが、いつの間にか「第二の人生」になったのか? 考えてみたいと思います。そして、「第二の人生」をバラ色に変える方法を考えていきましょう。
昭和の時代は、「老後生活」は短かった!
国民的漫画の「サザエさん」をご存じだと思います。朝日新聞で、昭和26年から何度か休載はありましたが、昭和49年まで連載が続けられました。
サザエさんの父、「磯野波平」の年齢が54歳という設定になっているのをご存じでしょうか? 今の54歳の人に比べるとかなり老けているような印象を受けます。
昭和30年というのは、55歳が定年です。ちなみに55歳定年制は、1994年に改正高年齢者雇用安定法が60歳未満の定年が原則禁止になるまで続きました。
昭和30年から昭和45年の平均寿命を見てみると、下記のようになります。
1955年(昭和30年)男性63.60、女性67.75
1960年(昭和35年)男性65.32、女性70.19
1965年(昭和40年)男性67.74、女性72.92
1970年(昭和45年)男性69.31、女性74.66
定年が55歳で、1960年の平均寿命は約65歳ですので、老後の期間というのは約10年です。
50年間で老後生活が16年延長になった!
2020年は長寿化が進んでいて、65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は28.4%です(総務省「人口推計」2019年)。
現状は、60歳定年が一般的で、65歳までは再雇用として働くというのもめずらしくありません。一方、平均寿命は延びて、男性81.41歳、女性87.45歳です(厚生労働省「簡易生命表」2019年)。また男性の4人に1人は、90歳まで生きるのが平均です。
90歳まで生きるとしたら、65歳で再雇用が終わってから25年間あります。そして90歳に近づく頃にはさらに平均寿命が延びると予想されます。
1960年(昭和35年)の時代と50年後の2020年の定年後を比較すると、平均寿命は16年延びています。老後生活が16年長くなると言うことです。このことが老後生活に対してどんな影響を与えたのか、そして、どんな不安(リスク)があるのかを「お金・健康・生きがい」について検証してみましょう。