恐ろしい…外壁の継ぎ目に現れる職人の「不真面目度」
〈外壁〉
ポイント①外壁の継ぎ目にひびはないか
家の見た目はとても大切です。もちろん、デザインがカッコいいとか、豪華な装飾が施されていることをいっているわけではありません。同じ建材を使って、同じ設計プランで建てられた家でも、施工業者が違うと、まったく同じに仕上がるとは言い切れません。
施工をする職人の熟練度、真面目さ(ときには、残念ながら不真面目さ)、現場の監督と職人との人間関係といった、買い手の側からはうかがい知ることができない部分が、家の見た目に現れてしまうのです。
家の外観でまずチェックすべきなのは外壁です。建売住宅で一般的に使われている外壁は、サイディングボードです。その素材は大きく3種類に分けられ、セメント、セラミック、金属が主原料となっています。パワービルダーが使っているものは、耐水性や耐火性、耐久性での基準を満たして規格化されたサイディングボードです。
この場合、工場生産であるため品質が均一であることや、価格が安く抑えられているメリットがあります。特別なタイプを選ばない限りは、安全性には問題はないはずです。サイディングボードは、下地に釘(サイディング釘)で取り付けていきますが、釘を打つ場所は、合い決り(あいじゃくり)と呼ぶ継ぎ目の部分から20ミリメートル離して打つように決められています。
しかし、これが守られず、継ぎ目に近すぎる場所に打っている場合があります。継ぎ目から近すぎる場所に釘が打たれていると、周辺のサイディングボードに割れや欠けが発生してしまいます。
また、工事業者によっては、サイディング釘をきちんと最後まで打ち込んでいないこともあります。釘の頭が飛び出していると、何かのときに体に触れて、けがをすることがあり、とても危険です。こうした点もチェックしてください。
継ぎ目から20ミリメートル未満であっても、サイディングが割れていなければ通常は問題ありませんが、割れていた場合は売主側に何らかの補修を要請する必要があります。