白内障は水晶体の「濁りの位置」によって症状が異なる
白内障は水晶体の濁り方(濁る位置)によって、大きく四つのタイプに分けられます。同じ「目が見えにくい」という症状でも、濁りのある位置や進行の仕方によって少しずつ見え方が異なります。ひとくちに白内障といっても、人によってタイプが異なるんだな、と知っておいていただければと思います。
まず加齢による白内障で多いのは、核白内障と皮質白内障の二つです。
核白内障とは水晶体の中身全体が濁り、中心から硬くなるタイプです。視野全体にもやがかかったように見えるほか、色が正しく見えないといった症状が特徴です。
二つ目の皮質白内障は、水晶体の端のほうから放射線状に濁りが入ってくるものです。この皮質白内障があると濁りの部分で光の屈折が変わり、ものがダブって見える、光が乱反射してまぶしさを強く感じるなどの症状が起こり、車の運転で困ることが多いのもこのタイプです。
三つ目、アトピー性皮膚炎や糖尿病の人に多い後嚢下(こうのうか)白内障というタイプです。これは水晶体の後ろ側に、擦りガラスのような濁りが出てくるものです。視界がぼんやりするようになりますが、問題はそのスピードです。数カ月など、短期間のうちに視力低下が進むことがあるので、治療を急がなければならない場合もあります。
最後の四つ目は、若年性白内障です。30~40代に多い白内障で、水晶体の中心部に星形のような濁りが生じます。明るい日差しのなかに急に出ると、視界が真っ白になって見えなくなるというのが特徴です。生活上で不便が多いときは、やはり手術による治療を行います(図表)。
松原令
医療法人社団松原眼科クリニック理事長
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