幻冬舎ゴールドオンライン、2020年の大ヒット記事はこちら。 ※本記事では、高齢者が貧困に陥るきっかけとなる無駄な医療を受けずに、人生をまっとうするために知っておくべきことについて、データを基に解説します。

「孤独死の危険性」実際のところ…?

こうした被害を受けそうになっても、周囲に家族がいれば、未然に防ぐことができるでしょう。反対に、身内がそばにいない場合、誰にも相談できないまま被害が拡大してしまう危険性があるのです。

 

内閣府平成26 年版高齢社会白書より作図
【図表3】 高齢者の会話の頻度(電話・E メールを含む)内閣府平成26 年版高齢社会白書より作図

 

 

※全国60 歳以上の男女対象
内閣府「平成27 年版高齢社会白書」より作図
※全国60 歳以上の男女対象
【図表4】 孤独死を身近な問題と感じる人の割合内閣府「平成27 年版高齢社会白書」より作図

 

さらに、健康面のリスクでは、急な発作や体調不良で苦しんでいても、誰にも助けてもらえず命を落としてしまう「孤独死」が挙げられます。「平成27年版高齢社会白書」によれば、高齢者の17.3%は孤独死を身近に感じています。そして、他人と会話をする機会が少ない単身世帯では、なんと45.4%も孤独死の危険性を感じているのです。

 

「今後の高齢化の進展2025年の超高齢社会像」(2006年)によれば、独居となる高齢者が2015年では566万人になると予測されており、高齢者の認知症有病率が15%と推計され、計算すると認知症の一人暮らし高齢者は、約85万人にもなります。認知症になれば、記憶障害による水の出しっぱなし、お風呂を沸かしっぱなし、火を使う料理をしているのを忘れるなど、家庭内で事故を起こしてしまう場合もあります。

 

そのほかにも腐っている物でも臭いがわからず食べてしまったり、暑かったり寒かったりしてもエアコンなどを使用せず、夏場は脱水症状になる高齢者も多いのです。

長寿大国日本と「下流老人」

長寿大国日本と「下流老人」

森 亮太

幻冬舎メディアコンサルティング

日本が超高齢社会に突入し、社会保障費の急膨張が問題になっている昨今、高齢者の中で医療を受けられない「医療難民」、貧窮する「下流老人」が増え続けていることがテレビや新聞、週刊誌などのメディアでしばしば取り上げられ…

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