新型コロナ感染が急拡大し、医療現場は大混乱している。医師・歯科医師専門の人生設計支援サービスを展開するディーズ・ライフ・イノベーション株式会社が全国の医師または歯科医師100人を対象に「コロナ禍でドクターが抱える悩み」について緊急アンケートを行った。新型コロナ感染拡大にともない、患者が医療機関への受診を控えているといわれていたが、実際は「あまり変わらない」45.0%、「増えた」16.0%、「減ったが戻っている」6.0%と受診控えは報道されているほどでもないようだ。医療現場の医師は何に悩んでいるのか、ジャーナリストの伊波達也氏が解説する。

外来患者数は半数が「変わらない」と回答

新型コロナ感染拡大後も外来患者数は

「あまり変わらない」45%、

しかし仕事量は「増えた」47%

 

患者の受診控えが報道ほどではないと見て取ることもできる。その背景には、ドクターたちの努力も垣間見える。

 

歯科の場合は、口腔環境の悪化が、基礎疾患や心臓、血管疾患を悪化させ、ひいては、それが原因で新型コロナウイルス感染症の重篤化を生むということを患者が認識したり、ドクターが啓発している結果ということができるかもしれない。また、医師、歯科医師を問わず、かかりつけ医としての患者との信頼関係があるのかもしれない。

 

 

 

仕事量の増加は、感染防止対策や検査など、コロナ対策のために課せられた、業務が増えているためであるのは想像に難くない。

 

半数以上のドクターが悩みを

誰にも「相談していない」

 

この回答が、一番、コロナ禍での医療現場の深刻さを伝え、また、ドクターの精神的ストレスが如何ばかりかと心配になるものだった。「相談したいが、まだできていない」10.8%を含めると63.5%となる。

 

最初の回答にもあったとおり、常に感染への不安を感じながら、日々の仕事に従事し、精神的ゆとりが減少していることは確かだろう。

 

回答者の5割以上が、開業しているドクターということで、経営的な面での不安も多いのではないだろうか。

 

 

 

そのさまざまな不安を相談できないでいるというのは辛すぎる。医師という仕事は、人々が自らの尊厳を保って生きていくためにはなくてはならない尊い仕事である。

 

にもかかわらず、仕事の過酷さに加え、法律や行政の方針に縛られ、ほとんどそれに従うしかない状況にある。これは大病院勤務医だろうが開業医だろうがほぼ変わらないだろう。

 

この「相談していない」という回答からは、言っても仕方ないという諦観のようなものも行間から伝わってくる。

 

医療者専用のカウンセリングなど相談窓口を開設したり、SNS他のインターネットサイトなどで意見交換の場を作るなど、解決策を考えるべきだ。

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