合格率100%は110校、山梨大学医学部64人全員合格
新型コロナウイルス感染拡大防止のために最前線で働く各地の保健所。この2年間、治療で格闘する病院の医師と同じように注目されたのは保健師だったのではないだろうか。
未曽有の新型コロナ感染拡大によって、相談対応、検査受診調整、積極的疫学調査、陽性者の入院療養調整、濃厚接触者の特定・健康観察、陽性者の感染拡大防止対策、そしてクラスター対策と仕事は多岐にわたる。特に感染者が多数発生した地域の保健所では対応に苦心するする声が聞かれた。
特に、感染ルートの追跡のための聞き取りでは、調査への理解も得にくく、食事の時間も満足に取れない勤務が連日深夜まで続いた。
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そんな保健師の国家試験の合格発表が3月25日に行われた。
第108回保健師国家試験は、2月11日に行われ、出願者数8020人、受験者数7948人、合格者数7094人で、合格率は89.3%。このうち、新卒者の合格者数は6975人で、合格率は93.0%だった。
受験した学校289校のうち110校が100%合格だった。山梨大学医学部看護学科は受験者64人全員が合格、次いで54人の聖隷クリストファー大学看護学部看護学科、50人の金沢大学医薬保健学域保健学類看護学専攻、43人の久留米大学医学部看護学科、40人の早稲田医療技術専門学校保健学科と続く。
合格者数でみると、様相が異なる。合格者が一番多かったのは128人の順天堂大学医療看護学部看護学科(受験者136人、合格率94.1%)、次いで合格者116人の防衛医科大学校医学教育部看護学科(受験者117人、合格率99.1%)、合格者112人の順天堂大学保健看護学部看護学科(受験者121人、合格率92.6%)。さらに合格者100人の自治医科大学看護学部看護学科(受験者108人、合格率92.6%)、合格者96人の三重県立看護大学看護学部看護学科(受験者101人、合格率95.0%)と続く。
合格率トップは64人全員合格の山梨大学医学部看護学科、合格者数トップは合格率94.1%だが、128人の順天堂大学医療看護学部看護学科で、実に2倍の合格者を輩出している。今回、保健師国家試験の大学別ランキングは合格者数順にランキングしたので参照いただきたい。
第108回保健師国家試験では、総得点142点中86点以上が合格点。合格率は89.3%。21年(第107回)は94.3%、20年(第106回)は91.5%、19年(第105回)は81.8%、18年(第104回)は81.4%だった。
合格者数は約6600人~7900人で推移、合格率の振れ幅はあるものの、約80~90%と比較的高い数値となっている。