経営参謀としての士業戦略…相続関連ビジネスへの適者生存か

AIの利用が広がるにつれ、多くの士業が「定型的で単純な手続き業務はAIに取って代わられかねない」と危機感を強めています。ITやAIの技術革新の波は今後もとどまることはない。とはいえ、打つ手はあると公認会計士・税理士の藤田耕司氏氏は語る。本連載は藤田耕司著『経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

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ビジネスモデルを確立し、一気にシェアを奪う

ビジネスの世界の「適者生存」

 

生物学には「適者生存」という言葉があります。

 

これは、生存競争の中で、最も環境に適した形質を持つ個体が生存の機会を保障される、という意味の言葉です。これまでも、さまざまに変化する環境に適応できた生物は繁栄し、適応できなかった生物は滅びていきました。進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンもこう述べています。

 

「体の大きな、強い動物が生き残ったのではない。環境に適応した動物が生き残ったのだ」

 

時代の流れに合ったビジネスを展開する経営者は、追い風を受けて業績を拡大させるという。(※写真はイメージです/PIXTA)
時代の流れに合ったビジネスを展開する経営者は、追い風を受けて業績を拡大させるという。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ビジネスの世界も同じことがいえます。この世界で生き残るためには、市場環境の流れを読みながらその環境に合ったビジネスを展開することが必要です。自らのビジネスを環境の変化に適応させられなければ、生き残りは難しくなります。時代の流れを読んで、人より先に動いてビジネスモデルを確立し、それを一気に横展開してシェアを押さえる。ビジネスの成功者はいつの時代もこのような動きをします。

 

私は経営コンサルタントとして、これまでに多くの経営者からの相談を受け、経営の現場を見てきました。また、『KINZAIファイナンシャル・プラン』(きんざい刊)で『AI時代のキャリア戦略』を連載し、AI化や機械化の流れの中で、これから人間に求められる能力や付加価値とは何かをテーマに執筆し、講演活動も行ってきました。これらの経験から痛感するのは、時代の流れに合ったビジネスを展開する重要性が高まっているということです。

 

時代の流れに合ったビジネスを展開する経営者は、追い風を受けて業績を拡大します。従業員を増やしてオフィスを拡大し、その成功から講演や取材を依頼されて一度メディアに取り上げられると他のメディアからも紹介されます。さらに、それを見た他の企業から業務提携の話が舞い込み、他社との相乗効果を生んでまたたく間に業績を拡大します。実績や知名度が上がれば1ステージ上の人脈ができ、その人脈から市場に出回らない情報も得て、さらに有利にビジネスを展開していきます。

 

その一方で、時代から取り残された経営者は、仕事の単価が下がり続け、それでも利益を出すために顧客を増やそうと、より安い価格で業務を請けて、さらに忙しくなっていきます。どんなに働いても利益が出なくなります。そんな中、市場の動向が変わって業務のニーズがなくなれば、仕事が減って時間だけが余るようになります。そして、その余った時間が経営者の自信を奪い、自信のなさが顧客対応にも影響して、仕事はさらに減っていきます。

 

一生懸命に働いているのにもかかわらず、「選んだビジネスモデルが時代に合うか、合わないか」で、同じ経営者でもここまでの差が出ます。

 

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一般社団法人日本経営心理士協会代表理事
FSGマネジメント株式会社代表取締役
FSG税理士事務所代表
公認会計士 税理士 心理カウンセラー 

19歳から心理学を学び、心理カウンセラー等の複数の心理系資格を取得。2011年に監査法人トーマツを退職し、コンサルティング会社と会計事務所を設立。人材育成から労務問題、採用、営業、マーケティングまで幅広い分野で、これまでに1,000件超の経営相談を受け、数字と人間心理の両面から経営改善を行う。また、これまでの経営改善事例から経営者の心理、部下の心理、顧客の心理、自己の心理を分析し、経営心理学として体系化することで経営指導の成果を大きく高める。
現在、経営者人材や経営参謀の育成を目的として経営心理学を伝える経営心理士講座を主宰。全国から経営者や士業が集まっている。著書に『リーダーのための経営心理学』(日本経済新聞出版社)、『もめないための相続心理学』(中央経済社)がある。

著者紹介

連載AI時代に「経営参謀」として生き残る士業のバイブル

経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事

経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事

藤田 耕司

日本能率協会マネジメントセンター

AIの利用が広がるにつれ、多くの士業が「定型的で単純な手続き業務はAIに取って代わられかねない」と危機感を強めています。 起業して新事業を始めたり、いち早くAIを取り入れたりするなど、業務の見直しに取り組む動きも出始…

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