勤務医の強烈なライバル意識…先輩医師が放った「衝撃の一言」

「手術が好き」ただそれだけだった…。新人外科医:山川が見た、壮絶な医療現場のリアル。※勤務医・月村易人氏の小説『孤独な子ドクター』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、連載していきます。

同僚の細山と宮岡。優秀な医者を前に僕は…。

僕にはこれといった特徴もなければ、信念もなかった。一人前の医者になるためには初期研修が必須であり、初期研修の2年間で専攻する科を決めなければいけないため、いろいろな科を満遍なくローテーションしている、というだけだった。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

しいていえば、手先が器用で、ルートキープ(点滴の針を血管内に挿入し留置すること)、気管挿管、血管カテーテル留置、糸結びなど、研修医が取得すべき手技はそつなくこなすことができたが、これらはそれほど重要なことではない。いずれみんなができるようになることが少し早くできたというだけのことである。

 

勉強熱心ではないし、上級医に怒られることも多かった。細山のような行動力も、宮岡のような誠実さも持ち合わせていなかった。自信がないから動くのが怖い、意見するのが怖い、そういうおっかなびっくりな研修医だった。

1991年生まれ。消化器外科医。趣味はプロ野球観戦だが、今は手術の修練や日々の予習・復習に追われており、久しく球場に足を運べていない。ほとんどの時間を仕事に捧げているが決してデキる外科医というわけではない。そんな不甲斐ない自分をいつも励ましてくれるのがもう一つの趣味である小説である。小説の中で頑張っている主人公に出会うと「僕ももう一度頑張ってみたい、頑張れる気がする」と思えてくる。僕もそんな魅力的な主人公を描いて、医師として人の命を、小説家として人の心を支える存在になりたい。

著者紹介

連載孤独な子ドクター

孤独な子ドクター

孤独な子ドクター

月村 易人

幻冬舎メディアコンサルティング

現役外科医が描く、医療奮闘記。 「手術が好き」ただそれだけだった…。山川悠は、研修期間を終えて東国病院に勤めはじめた1年目の外科医。不慣れな手術室で一人動けず立ち尽くしたり、患者さんに舐められないようコミュニ…

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