多忙ゆえに「物件が勝手に運営される仕組み」が重要
私は、基本的に所有物件を自動運転化しています。つまり、私が行かなくても勝手に物件が運営される仕組みを構築しているのです。このような仕組みを作ってしまうと、多少の金銭的なロスはありますが、ほとんど時間を取られることはありません。
私は自分の時間価値を最優先しています。手間暇かけて丹念な管理をすると多少手残りの利益は多くなりますが、少額の利益を取るために自分の時間を犠牲にすると、トータルでの利益を最大化することができないと考えているのです。
また、物件の自動運転化を行うためには、物件の立地が優れていることが重要です。好立地の物件は維持管理やオペレーションが非常に楽で、ランニングコストを低く抑えることが可能です。このため利回りが多少低くても、最終の手残りが多くなる傾向にあります。また、立地がよいと地価の上昇局面で巨額の含み益を得ます。このように不動産は立地がすべてだと思います。
生みの段階では立地やコストカットが重要なので苦労の連続です。しかし、いったん仕組みが出来上がると、多少放置しても収益を上げ続けることが可能です。何に重きを置くかは人それぞれだと思いますが、所有物件を自動運転化すると本当に楽です。所有物件の自動運転化は、忙しい医師との相性がよいと思います。
「メンテナンスフリー」物件一覧
ここで、私が所有している自動運転化物件をご紹介します。自動運転化物件と言っても全く手のかからないものから、ある程度(年に数回)はメンテナンスする必要があるものまで含んでいます。2016年8月現在(※執筆時点)で、下記のような物件を所有しています。
●都市中心部の1棟マンション
●築古木造戸建
●区分マンション
●コインパーキング
●月極駐車場
●太陽光発電施設
全くのメンテナンスフリーはコインパーキングです。国内最大手企業に一括貸ししているため、全く何もしなくても毎月賃料が銀行口座に振り込まれます。月極駐車場・築古木造戸建・区分マンションは、ほぼメンテナンスフリーです。月1回の入金確認と、数年に1度程度は賃借人の募集をする必要があります。
一方、都市中心部の1棟マンションに関しては、メンテナンスフリーとは言えないかもしれません。部屋数があるので、それなりの頻度で退去が発生します。年に数回程度は、修繕の発注や賃借人の募集を行う必要があります。しかし、立地がよいため客付けに困ることはありません。また、賃料が高いため入居者の属性に問題はなく、滞納や近隣トラブルが発生する危険性は低いです。
太陽光発電施設に関しても、ほぼメンテナンスフリーです。発電量および売電金額を月1回確認する程度です。また20年間の固定買取制度のため収益的には極めて安定しています。ただし、太陽光発電施設は自然災害に弱いです。台風や大雨の際には、発電量を確認する必要があります。幸いにもまだ発電が止まったことはありませんが、10年を超えてくるとパワーコンディショナーの故障リスクが高くなってくるため注意が必要です。