「好立地で管理が悪い物件」が狙い目
日本電産の永守社長をご存知でしょうか? 日本電産は、精密小型モーターのシェアが世界一で、東証とニューヨーク証券取引所に上場しています。連結売上高1兆円・時価総額2兆8000億円超で、その巨大企業を創業した永守社長は、自身が保有している自社株の時価総額だけで2400億円を超える国内屈指の富豪です。猛烈な仕事ぶりや独特の経営哲学が異彩を放っています。特に、2000年以降に海外企業を含めた40以上のM&A(企業の合併買収)をすべて成功させた手腕は圧倒的です。
永守社長は再建型M&Aを得意としています。永守社長に関する著書や講演から分析するかぎりでは、再建型M&Aを成功させるポイントは次の2つです。
①日本電産に勝る「キャッシュになる技術力」を持っている
②儲かっていない原因が「マネジメントの問題」である
まず①ですが、技術もしくはウリとなる経営資源を持っている企業であることが再建型M&Aの最低条件です。この条件を持っていない企業に対してM&Aを仕掛けても100%成功しません。
次に②ですが、M&Aで巨額資金を投下する際には、同時に多額の借り入れや株式発行などの資金調達を必要とします。このため、借り入れの返済や金利・配当負担が大きくなります。資金調達コストが大きいので、結果を出すことが急務となるのです。マネジメントを改善することで収益性を劇的に改善できる案件があれば、素早く確実に結果を出すことができます。つまり、素晴らしい技術やノウハウを持っているにも関わらず、当たり前のことを徹底できていない会社を対象とすることが、再建型M&Aの必勝パターンなのです。
なぜ、このような話をしているかと言うと、不動産投資と再建型M&Aは非常に似ていると思うからです。つまり、永守社長の再建型M&Aの必勝パターンは、不動産投資に応用できるのです。素晴らしい技術やノウハウを持っているにも関わらず、当たり前のことを徹底できていない会社は、不動産でいうと立地がよいのに管理ができていない物件です。
この場合の管理が悪いとは、少し資金を投入するだけで高収益物件に化けるにも関わらず、空き家として放置していたり、単に住居として住んでいるだけというケースが該当します。好立地の実需物件を安価に購入して再生することができれば、再建型M&A同様に高い確率で不動産投資を成功させることが可能となります。
再生可能な物件か否か?「好立地」は有効な判断材料
このような投資戦略を可能とするには、次の能力を磨くことが重要だと思います。
●実需物件の存在する好立地エリアを把握する
●資金調達能力
●物件再生ノウハウ
誰もが欲しがる綺麗な物件は、相応の値付けがなされています。このような物件を購入しても不動産投資としての旨味はありません。それよりも見た目や管理が悪い物件を購入して、自分の力で再生させることが高収益物件を取得する秘訣のひとつです。ただし、見た目が悪ければどのような物件でもよいわけではなく、再生可能か否かをシビアに判断する必要があります。
世の中の大部分の物件は、どのような手法をとっても再生不可能です。そして、再生可能か否かの判断材料のひとつに物件の所在地があります。好立地の物件は、ある程度の資金とノウハウを投入することで再生させることが可能なことが多いからです。
不動産投資も金融資産投資と同様に「人の行く裏に道あり花の山」が成功の秘訣です。投資用区分マンションや30年一括借上げ収益1棟マンションなどのように何の苦労もない物件を購入しても、成功することなどあり得ないことを肝に銘じておく必要があります。
不動産は立地がすべて
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