日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは、年々日本でも定着しつつある「寄付」。県庁所在地別にその額をみていきます。

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このような問題点をはらむ共同募金ではありますが、日本に寄付文化を根付かせるのに大きな役割を果たしたのは確かです。

 

寄附金の国際比較では、東日本大震災が起きる前の年、2010年時点の日本の個人による寄附額は1,847億円、法人による寄附額は6,975億円となっており、 合計で8,822億円でした。これはアメリカやイギリスなどの先進諸国と比べると低水準で、特に個人寄付額の低さが指摘されていました。

 

国際的にみて、なぜ日本では寄付文化が根付いていないのか――。その理由を、美徳は隠れて行うもの、という日本人特有の精神にあるとする指摘もありました。しかし東日本大震災を機に、個人の寄付総額は上昇傾向にあり、日本でも着実に寄付文化は定着し始めています。

 

高齢化、少子化、貧困、性差別……日本には多くの社会問題が山積していますが、その解決の原資となるのが、寄付です。これまでは寄付=共同募金くらいしか方法はありませんでしたが、昨今ではクラウドファンディングなどの寄付形態も一般化し、寄付はより身近なものになっています。コロナ禍で苦しむ人々を救うも、1人ひとりの善意なのかもしれません。

 

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