このような問題点をはらむ共同募金ではありますが、日本に寄付文化を根付かせるのに大きな役割を果たしたのは確かです。
寄附金の国際比較では、東日本大震災が起きる前の年、2010年時点の日本の個人による寄附額は1,847億円、法人による寄附額は6,975億円となっており、 合計で8,822億円でした。これはアメリカやイギリスなどの先進諸国と比べると低水準で、特に個人寄付額の低さが指摘されていました。
国際的にみて、なぜ日本では寄付文化が根付いていないのか――。その理由を、美徳は隠れて行うもの、という日本人特有の精神にあるとする指摘もありました。しかし東日本大震災を機に、個人の寄付総額は上昇傾向にあり、日本でも着実に寄付文化は定着し始めています。
高齢化、少子化、貧困、性差別……日本には多くの社会問題が山積していますが、その解決の原資となるのが、寄付です。これまでは寄付=共同募金くらいしか方法はありませんでしたが、昨今ではクラウドファンディングなどの寄付形態も一般化し、寄付はより身近なものになっています。コロナ禍で苦しむ人々を救うも、1人ひとりの善意なのかもしれません。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】