揉めやすい「不動産」の分割…何が争点になるのか?
預貯金等の流動資産は分割が容易ですが、不動産は現物分割が難しいので、その評価額や分割方法をめぐって争いが激しくなりがちです。
相続人のうちの誰か1人が不動産を単独で取得して、その代わりに他の相続人に代償金を支払う代償分割の場合には、不動産の評価額をどうするかによって代償金の金額が変わってくるため、不動産の評価額をどうするかが争点になります。
他方、不動産の取得を希望する者が代償金を支払えない場合や、誰も不動産の取得を希望しない場合は、不動産を売却して、売却代金から諸経費を控除した残金を相続分に従って分配する換価分割の方法を採ることになります。
この場合には、不動産の評価額は問題となりませんが、不動産の売却を仲介してもらう不動産会社をどうするかなどが争点になることもあります。
最近では、誰も不動産の取得を希望せず、換価分割の方法を採用することも増えてきているように思います。
加藤 剛毅
武蔵野経営法律事務所 代表
弁護士、元さいたま家庭裁判所家事調停官
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】