飲食店の倒産、過去最多…それでも黒字化の社長は何をした?

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの中小企業が苦境にあえいでいます。なかでも飲食店は、度重なる休業要請などにより、倒産件数も増加しています。そんななか、緊急事態宣言明けの6月には黒字に戻ったという飲食店もあります。両社の違いはどこにあるのでしょうか?※本連載では、企業再生のスペシャリストである坂本利秋氏が、中小企業が経営難を乗り切る方法を解説していきます。

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昔、お世話になった飲食店経営者とバッタリと…

この間、街中でばったり出会ったんです。一瞬、顔をそらし知らぬふりをしようかと。お見かけしたのは近松浩(仮名)さんで、年齢は50歳を超えたあたりです。

 

筆者は数年前に近松さんの会社のM&Aを支援したのですが、スキームは本業を売却し、副業であった飲食店数店を残すというものでした。筆者の心情は「このコロナ禍で行列店ではない近松さんのお店がうまくいっているはずがない。知らぬふりをするのが優しさではないか」でした。

 

「坂本さん、久しぶり! 何よ、知らんふりなんかして」とニコニコです。

 

――ご無沙汰しております、お元気ですか?

 

「元気なわけないじゃない、飲食店だよ。いつ廃業してもおかしくないよ」という反応を予想していましたが、「ははは、おかげさまで。コロナ禍だけど大丈夫だよ」

 

――?

コロナ禍で飲食店経営は大変でしょ、と聞くと…

大変なんでしょ、社長のところのお店、と聞くと…(※画像はイメージです/PIXTA)
大変なんでしょ、社長のところのお店、と聞くと…(※画像はイメージです/PIXTA)

 

時間があるとのことで、喫茶店に入りお話を伺うことに。

 

――コロナ禍で飲食店は総崩れですが、本当に大丈夫なんですか?

 

「本当だよ。4、5月は店を休業したから赤字だけど、6月からは黒字だよ。キャッシュも十分あるしね」

 

――4、5月休業での赤字額も大きいでしょう。あんなに良いところで出店してるんですから

 

「そうなんだけど、4月の段階で新型コロナ特別融資の借入申請を行ったんだ。すぐにン億円融資を実行してくれたよ。年間売上高の数倍だからすごいよね。金利はほとんどゼロだし、なんといっても据え置き期間が5年間だよ。これで当面の資金繰りを確保できたから、あわてずに済んでラッキーだった」

 

――相変わらずの行動力ですね。やることが早い。当面の資金を確保しても、営業再開後もお客さんが少なければ借りたお金が目減りするだけですよね?

 

「6月から9月頃までは本当にお客さんが戻らなかったね。そこで役に立ったのが、補助金と助成金。とにかく調べまくってすぐに全部自分で申請したよ。

 

休業時の雇用調整助成金に、東京都の感染防止協力金、持続化給付金でしょ、家賃支援給付金もだ。全体で軽く1,000万円は超えているはず。ありがたいよね。

 

6月から黒字とは言っても、補助金は営業外収益だから経常黒字だよ。まだまだ営業黒字にはいかなかった。売上も少しずつ回復したけれど、それでも9月時点で前年同月比70%が限界だったね」

 

 

認定事業再生士(CTP)
合同会社スラッシュ 代表

東京大学大学院工学系研究科卒業。日商岩井(現双日)にて、数千億円の資産運用を経験。その後、ITベンチャー企業に転身。国内初SNS企業の財務執行役員に就任し、その後上場企業に売却、30代で三井物産子会社の取締役に就任し企業成長に貢献、グループ売上高1,000億円の上場IT企業の経営管理部長として企業再生を行う。

中小企業の経営者のためだけに徹底的に支援したいという思いから、2009年より中小企業の売却、事業再生支援を行う。中小企業の再生人材不足が危機的な状況にあることから、2020年より企業再生人材の養成講座を開講する。

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著者紹介

連載企業再生のスペシャリストが指南する、経営難の乗り越え方

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