中小企業救う持続化給付金…給付実績でみえた、不正受給の実態

コロナ禍で苦しむ事業者の救済を目的とした「持続化給付金」。しかし給付実績や中小企業数、これらの業績から推測すると、少々不審な点がみえてきました。※本連載では、企業再生のスペシャリストである坂本利秋氏が、中小企業が経営難を乗り切る方法を解説していきます。

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「持続化給付金」の実績は?

筆者自身が運営するサイトにおいて、もっとも閲覧数が多いのが持続化給付金に関するコンテンツです。新型コロナ対策の目玉であり関心が高いようです。家賃支援給付金と同じく来年1月で制度が終了しますので、少し早いですが総括をします。

 

※客観的なデータ以外に小職の推測も入っておりますのでご了承ください。

 

経済産業省のサイトで給付実績を調べたところ、持続化給付金の給付実績(11月30日まで)は、給付件数383万件、給付額約5兆円となっています。読者はピンときたと思いますが、2016年時点での国内の中小企業数(小規模事業者含む)は358万社であり、給付件数はそれを既に上回っています。疑問は残りますが、進みましょう。

 

給付額は企業が上限200万円、個人事業主が上限100万円です。

 

給付額=(昨年の年間売上高-前年同月比で50%以上売上高が減少した月の売上高)×12​

 

たとえば昨年300万円の売上高であった個人事業主が、ある月に10万円(前年同月25万円)の売上高だった場合でも満額の100万円が給付されます。よって個人事業主のほとんどが満額の100万円を受け取ったと推測してよいでしょう。企業についても同様です。

 

給付実績は総額5兆円、383万件ですから1件当たり130万円程度になり、以下の推測ができます。

 

■企業給付実績      115万件 2.3兆円
■個人事業主給付実績   268万件 2.7兆円 
■合計          383万件 5.0兆円

国内の「中小企業・小規模事業者数」

中小企業及び小規模事業者(個人事業主を含む)は2016年の統計で358万者。

 

内訳は中小企業が53万者、小規模事業者が305万者です。さらに2015年の中小企業庁のデータによると小規模事業者の内、法人が38%、個人事業主が62%です。これを用いると、305万者の小規模事業者の内、116万者が小企業、189万者が個人事業主と推測されます。

 

358万者には、家族経営で農林水産に従事する方は含まれていないと思われますが、農林水産省の2015年データでは家族経営の農業従事者は134万件と発表されていますので、林業、水産業に従事する方は農業と比較し多くはないと想定し、134万件を使います。

 

 

ここで、給付実績と中小企業・小規模事業者数を法人、個人で分類し比較してみます。

 

 

すごく乱暴な計算ではありますが、これを見ると中小企業の68%が給付を受けているようです。

認定事業再生士(CTP)
合同会社スラッシュ 代表

東京大学大学院工学系研究科卒業。日商岩井(現双日)にて、数千億円の資産運用を経験。その後、ITベンチャー企業に転身。国内初SNS企業の財務執行役員に就任し、その後上場企業に売却、30代で三井物産子会社の取締役に就任し企業成長に貢献、グループ売上高1,000億円の上場IT企業の経営管理部長として企業再生を行う。

中小企業の経営者のためだけに徹底的に支援したいという思いから、2009年より中小企業の売却、事業再生支援を行う。中小企業の再生人材不足が危機的な状況にあることから、2020年より企業再生人材の養成講座を開講する。

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著者紹介

連載企業再生のスペシャリストが指南する、経営難の乗り越え方

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