発達障がいについて語られることが多くなった昨今。本記事では書籍『新訂版 発達障がいに困っている人びと』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、「こころの問題」をひも解いていきます。

忘れ物が多い、予定通りに物事を遂行できない…

褒められることで、「自分にもできることはある」「もっとやってみよう」などの前向きな感情が生まれ、自尊心は自然と高まっていきます。みんなYDK(やればできる子)なのです。

 

もちろん中学生までに周りがADHDに気づき、早めに手を差し伸べてあげることが望ましいのですが、なかなか気がつきにくいものです。中学校時代は、目に留まりやすい多動・衝動型のADHDよりも、忘れ物が多い、予定通りに物事を遂行できないといった今まで目立たなかった不注意型ADHDの症状が見え始める時期として認識し、注意して見るようにしてください。

 

見つけられなくても手遅れということはありませんが、中学校の時点でADHDを見つけてあげれば、さまざまな治療を施し、高校までに自尊心を高めることができ、自信を持って、進学や就職へ臨むことができるでしょう。

 

 

鈴木 直光

筑波こどものこころクリニック院長・小児科医

小児神経学会認定医博士(医学)

 

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新訂版 発達障がいに困っている人びと

新訂版 発達障がいに困っている人びと

鈴木 直光

幻冬舎メディアコンサルティング

発達障がいは治療できる 診断、対処法、正しい治療を受けるために 書版が出版されてから4年、時代の変化を踏まえて最新の研究データを盛り込み、大幅な加筆修正を加え待望の文庫化。 “「発達障がい」は治療ができない…

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