本記事は『改訂版 塩漬けになった不動産を優良不動産に変える方法』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、再編集したものです。

「持つも損」「売るも損」の大地獄

「塩漬け」は投資の世界でよく使われる言葉ですが、不動産業界での「塩漬け」は本来、「瑕疵(かし)のある物件」など市場に出すことができないものを指します。

 

 

「塩漬け」といわれる問題不動産となれば、まず市場性の制約から相場水準である正常価格を大幅に下回る特別価格でしか売れません。さらに、銀行や企業などが担保として所有していれば、不良債権の解消のためにはそれらの同意が必要なため、対処のしようがない状態となってしまうのです。

 

Aさんの例のように「持つだけで損になってしまうが売ることもできないでいる」ような不動産も、活用方法を間違えて塩漬け状態にしてしまった、と見てよいでしょう。

 

地価や建物を含めた不動産価格が緩やかにでも上昇するならば、対策の打ちようはいくらでもあります。しかしバブル崩壊以降、総じていえば地価や不動産価格は下がり続けているのです。Aさんも手をこまねいているだけで、まさに打つ手を見出せませんでした。売却することも、有効に使うこともできないままになってしまったのです。

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改訂版 塩漬けになった不動産を優良不動産に変える方法

改訂版 塩漬けになった不動産を優良不動産に変える方法

相馬 耕三

幻冬舎メディアコンサルティング

バブル崩壊以降、買ったはいいものの収益を生んでいない賃貸物件や、地価の暴落でほったらかしになっている土地を抱える不動産オーナーは多くいます。ソニー生命の不動産整備などを実現してきた経験豊富な不動産コンサルタント…

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