「買い値が正しい」ならば「ロスカット」はしない
ロスカットが重要である理由を示してきましたが、ただし例外もあります。
それは、買い値が正しい時です。
その銘柄を適正な価格(もちろん割安であるほど良い)で買えたと確信を持てる場合は、下落した株価が戻り、さらに上昇する確率も高いのですから、むやみなロスカットは禁物です。
株価というのは、気まぐれに上下するものでもあります。
ですから、単なる偶然で下がるということも起こり得ます。そしてその際は、慌ててロスカットをしてはいけません。上昇の見込みが十分にあるのですから、手数料を払ってロスカットする方が、損となるのです。
したがって、単なる偶然で最大限何パーセントぐらい株価が下がる、という可能性はあらかじめ想定しておくとよいでしょう。そして、その範囲内での変動ならば慌てずに、再上昇を待てばよいのです。
一方、その買い値が誤りならば、前述の通り、買い値に戻るまで待つことに意味はありません。その際はすぐにロスカットすることを考えるべきでしょう。
■まとめ
運用成績を上げるためにロスカットは重要だが例外もある
資産運用である株式投資では、より高いリターンの見込める銘柄に資金を移動させるのは当然のことです。
ですから、想定外の値下がりをした銘柄があった場合、その時点でより大きなリターンを望める銘柄があれば、ロスカットしてそちらを買うのが賢明です。
また、「あなたの買い値」は、売買の基準となる価格でも、その企業の価値を示す価格でもありません。その価格に戻るのを待つことに意味はないのです。
ただし、自分の買い値が正しい、すなわちその買い値がその企業の価値以下であるならば、それは例外となります。
正しい価格で買えた銘柄は、再上昇の見込みが十分にありますので、むやみなロスカットは控えるべきでしょう。
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