日本各所に点在する、高級住宅地。どのようにして高級住宅地となったのか、その資産価値はどれくらいなのか。富裕層が住む、知られざる高級住宅地のストーリーを紐解いていきます。今回ご紹介するのは、渋谷区松涛。

東急本店の裏手…高級住宅地に住む人々とは

かつて茶園だった地が分譲され、厳格な建築ルールによって、高級住宅地としての格調を守り続けている松濤。渋谷の喧騒に隣接するも、落ち着きと風格を醸し出すこの街には、どんな人が住んでいるのでしょうか。国勢調査(2015年)などの結果から、その傾向を紐解いていきます。

 

渋谷区松濤1~2丁目に住んでいるのは3,084人で、人口密度は11,014.3人/km2。特に邸宅が並ぶ松濤1丁目は7,741.23人/km2と、ひと際一区画当たりが広々としている町の様子がうかがえます。田園調布や成城など、郊外の高級住宅地の人口密度は5,000~6,000人/km2ほどといわれていますが、都心に近い立地でこれらの街に匹敵するほどであることからも、松濤が高級住宅地のなかでも特別な存在であることがわかります。

 

年齢別にみていくと、松濤1丁目では15歳未満が10.8%と、区平均8.5%を上回る一方で、15~64歳が60.2%と、区平均66.2%を下回ります。また世帯の状況をみると、単身者の割合が55.1%と、区平均62.6%を大きく下回る一方で、家族人員3人世帯が区平均を3ポイント上回る12.6%、4人世帯が4ポイント上回る9.8%、さらに18歳未満の子どもがいる世帯の割合は区平均を4ポイント近く上回る15.3%となっています。松濤は、子育て世代の家族層が多く住む街という姿がみえてきました。

 

松涛周辺は「Bunkamura」や「松濤美術館」など文化施設が多く、「渋谷・松涛文化村ストリート」として訴求をしています。教育環境も充実したエリアとして知られているであるため、子どもの教育に対して意識の高いファミリー層の流入が多いと推測されます。

 

次に持ち家率をみていくと、区平均を18ポイント近く上回る59.2%。また一戸建ての割合も区平均を7ポイント近く上回る21.4%。特に松涛1丁目は30.1%にもなります。邸宅を主とする高級住宅地という画がみえてきました。

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

次ページ松涛1丁目…就業者の4人1人が会社役員

あなたにオススメのセミナー

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    TOPへ