難関中学の受験算数に登場する図形問題はかなり複雑で、挫折してしまう子も少なくありません。しかし、正しいアプローチや手順を整理すれば、どんな図形問題にも立ち向かえる力を養うことができます。ここでは、超難関校の受験に頻出する図形について、効果的な学習法を解説します。※本連載は、中学受験専門塾ジーニアスの松本亘正氏と教誓健司氏の著書『合格する算数の授業 図形編』(実務教育出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

 

中学受験では、灘、開成、麻布といった超難関校ほど「図形」の単元が入試に多く出る傾向があります。この単元は、「わかる」と「正解する」のギャップが大きくなりやすいため、注意が必要です。難関校合格のために不可欠な単元の学習方法を紹介します。

正四面体の展開図は「2種類」だけ

正四面体の展開図は、とても簡単です。2種類しかありません。

 

立方体の展開図は「11種類」ある

立方体の展開図が11種類あることは、前回の記事『正多面体に興味がわく…お互いピッタリとはまる凄い性質とは?』ですでに確認しました。

 

向かい合う面に同じ色をつけたので、もう一度見ておきましょう。

 

 

 

正八面体の展開図も11種類ある

ここまでは、自力で描けるようになってほしい展開図です。じつは、正八面体の展開図も11種類あります。

 

立方体と同じで、もっとも多く横に並ぶ正三角形の数で分類すると、整理しやすくなります。

 

 

 

 

 

とくに、上の①〜⑥の展開図のように、正三角形6枚が横に並ぶ展開図は入試によく登場します。

 

実際に組み立ててみると、向かい合う面がよくわかりますよ。

正十二面体と正二十面体の代表的な展開図

正十二面体と正二十面体の展開図について、ここでは、代表的なものを2点載せておきます。

 

正十二面体の展開図は、正五角形の周りに正五角形を5枚並べたものを、2組つなぎ合わせたものがよく登場します。なんだか花びらが並んでいるように見えませんか?

 

 

正二十面体の展開図は、上に5枚、真ん中に10枚、下に5枚の正三角形を並べたものがよく登場します。上下の五角すいを意識すると、イメージしやすいかもしれません。

 

サッカーボールは「切頂二十面体」

正多面体に似た図形は、世の中にたくさん存在します。最後に、その中でも入試によく登場する3つの立体を紹介しておきましょう。

 

 

正四面体の4個の頂点を切り落とすと、正三角形4枚、正六角形4枚でできた「切頂(せっちょう)四面体」になります。

 

正八面体の6個の頂点を切り落とすと、正方形6枚、正六角形8枚でできた「切頂(せっちょう)八面体」になります。

 

正二十面体の12個の頂点を切り落とすと、正五角形12枚、正六角形20枚でできた「切頂(せっちょう)二十面体」になります。

 

ガッツがある人は、切頂(せっちょう)二十面体のサッカーボールの見取り図に挑戦してみてください。

正多面体の学習総まとめ

正多面体は全部で5種類。面の形で整理して覚えよう

 

 

 

正八面体の展開図は全11種類

 

 

 

正多面体の頂点を切り落とすと、美しい立体ができる

 

 

松本 亘正
中学受験専門塾ジーニアス 代表

教誓 健司
中学受験専門塾ジーニアス 講師

 

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