いつの時代もなくならない相続トラブル。「生前しっかり話し合ったから大丈夫」…ではないのです。大切な人の死後、まさかの事態が起きてしまったら? 相続終活専門協会代表理事・江幡吉昭氏が実際の事例をもとに解説します。 ※本連載は遺言相続.com掲載の事例を編集したものです。プライバシーに配慮し、相談内容と変えている部分があります。

「このまま一人でやってみよう」慢心した結果…

A弁護士は姉の長子さんから報酬ももらっているわけで、あくまで姉の側です。次美さんは単に「法律を知らなかった」だけ。世の中は「知らなかった」では後の祭りになります。

 

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また、次美さんはなぜ弁護士をいれなかったのでしょう?

 

彼女曰く、お金でした。一般的には弁護士に頼むと着手金だけで数十万円、すぐに百万円くらいはお金がかかります。次美さんはケチって「長子は弁護士頼んだけど、私はこのまま一人でやってみよう」としたわけです。

 

こういった揉め事で相手が弁護士を立ててきた場合、自分で対応するのはあまりにも危険です。野球をしようと思ったら「相手チームがプロ野球選手を連れてきた。であれば、こちらもプロ選手を連れてくるしかない」といった感じでしょうか。プロ相手に素人は危険ということです。世間一般ではまだまだ知られていないことですが…。

 

争いごとは基本的には弁護士を入れないで当人同士で話し合ったほうが時間とお金の節約になります。しかし、相手が弁護士を入れた場合、迷わずそのジャンルに精通した弁護士をこちらも雇わないことには「やりたいようにやられてしまう」ものです。

 

「弁護士だから悪いようにしないだろう」というのは幻想です。お気をつけください。

 

江幡 吉昭

株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役

一般社団法人 相続終活専門協会代表理事

 

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本連載に記載されているデータおよび各種制度の情報はいずれも執筆時点のものであり(2020年8月)、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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