「お金ない生活できない」夫がコロナ感染したエリート妻の壮絶

いつの時代もなくならない相続トラブル。「生前しっかり話し合ったから大丈夫」…ではないのです。大切な人の死後、まさかの事態が起きてしまったら? 相続終活専門協会代表理事・江幡吉昭氏が実際の事例をもとに解説します。 ※本連載は遺言相続.com掲載の事例を編集したものです。プライバシーに配慮し、相談内容と変えている部分があります。

「財布はすべて夫が管理していました」コロナ感染で…

コロナに感染し、死亡するかもしれない重篤な患者は自宅療養ではなく、即日大病院に入院となります。そのまま治療が続くわけですが、一度入院してしまったらお財布等の持ち物は持ち出せません。家族が病院に取りに行ったとしてもダメなのです。

 

 

1つ実話をご紹介しましょう。

 

夫婦とお子様2人のご家庭です。財布はご主人様が持っており、生活費というかたちで毎月何十万円かを奥様に渡していました。そんなご家庭でご主人様がコロナ入院です。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ご主人様は入院してすぐ意識不明。奥様は生活費がもらえず、病院に駆け込みます。「主人の財布を出してもらえませんか?」と。しかし、病院としてはコロナが付着している財布を外に出すわけにはいきませんので、もちろん断られます。

 

さらに奥様にもう1つ困ったことが起きます。それは子どもの学費です。2人のお子さんは大学1年生、私立の高校生でした。秋の学費支払いが2人合計で200万円近く必要なのですが、その振込票が届いたのです。

 

このように、コロナで入院すると通常では想定できない困ったことが起きるので、やはり「コロナにかかったかな?」と思った場合、「どこに何があるか残された家族に伝えたうえで、病院に行くべき」でしょう。

 

また、万が一コロナで亡くなると病院から遺族に連絡が来ます。「お財布、携帯、パジャマ等の遺品がありますが、どうしますか? 基本的に焼却処分にしますので、どうしても欲しいものは連絡ください」といった内容です。

 

携帯や財布はどうしても必要ですから受け取りますが、それもジップロックに入った状態で、「7日間はコロナが付着している可能性があるので注意してください」と病院から伝えられます。

一般社団法人相続終活専門協会 代表理事 

大学卒業後、住友生命保険に入社。その後、英スタンダードチャータード銀行にて最年少シニアマネージャーとして活躍。2009年、経営者層の税務・法務・ 財務管理・資産運用を行う「アレース・ファミリーオフィス」を設立。以降、3000件以上の相続案件を手がけた「相続のプロ」。数多くの相続争い(争族) を経験するなかで、争族を避けるノウハウを確立。そうした知見を幅広く認知してもらう目的で「一般社団法人相続終活専門協会」を設立し、代表理事に就任。

著書『プロが教える 相続でモメないための本』(アスコム刊)などがある。

著者紹介

連載相続専門家・江幡吉昭の「相続争いはこうやって防ぎなさい」

本連載に記載されているデータおよび各種制度の情報はいずれも執筆時点のものであり(2020年8月)、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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