ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

ウェブマーケティングの目的は売上アップで利益増

人が来ていない漁場=ブルーオーシャンを狙え

 

ウェブ広告を始めるときは、まずは第1段階として誰でも考えつくような媒体に出稿したり、キーワード設定をしてみてかまわないと思います。とにかくやってみればどんな形であれ結果が出ますから、これではダメだと思えば、違うやり方を考えてみればいいのです。商品に直接関連するキーワードの設定やウェブページへの出稿も無難に続けていいのですが、そこに躍起になって費用を投入せず、予算の一部を違うところにも向けてみます。そのときに、できるだけみんなが集まって血眼になっている場所から離れるという発想を持つのがポイントです。

 

自分たちが売っているのはどんな商品か、その先にいるユーザーがどういう人かを想定し、その人たちは何に関心を持ちそうかと考えてみます。たとえば韓流ドラマが好きな人がうちのお客さんには多いかもしれないと思えば、韓流ドラマを見ている人たちに自社商品を知らしめます。それで成功したのが、コラーゲンの化粧品とサプリの会社です。

 

競争相手がいないところでどんどん反響を得ることができ、売上増につながる。(※写真はイメージです/PIXTA)
競争相手がいないところでどんどん反響を得ることができ、売上増につながる。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ウェブマーケティングがまだ広まっていなかった時代には、やっている人が少なかったので、みんながいる漁場を探して同じことをすればある程度は成果を得ることができました。しかし今はもう同じ漁場に行っても期待はできません。

 

みんなが網を張っている漁場以外にも、反響がよくて結果が出る場所はあります。そこに的確にターゲティングができれば、競争相手がいないところでどんどん反響を得ることができて、売上増につながります。

 

しかしみんながいないところにある漁場を見つけたとしても、2、3年後にはそこにも人が集まってきます。そうしたらまた誰もいない漁場を探します。

 

広告の配信先やキーワード設定だけでなく、プロモーションの手段についても同じことがいえます。たとえばSEOは全国から競争相手が集まるのに、1ページに10社しか掲載されません。この限られた枠の中での戦いには限界があります。

 

競争に勝つためには違う視点から考えられる頭が必要だと、クライアントと話をしているとよく感じます。

 

会員登録、無料お試し、問い合わせだけでは意味がない

 

ウェブ広告の効果を測る評価基準は、クリック数やコンバージョン数などいくつかあります。それらの指標をチェックするのは当然ですが、ウェブマーケティングの目的は売上をアップして、利益を増やすことです。クリック数やサンプル請求が増えて、会員を獲得しただけで満足してしまっていないでしょうか。

 

一般ユーザーからの商品買い取りをしているある会社では、ラインで友達申請をしてもらい、スマホなどで撮影して送ってもらった写真をもとに査定をしています。家にいてもすぐに査定金額が分かるので便利です。こういうサービスをしていますということをリスティング広告で告知し、ランディングページから友達申請ができるようにしました。

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