中古マンションの販売は? 都道府県別ランキングでみる
新型コロナウイルスの影響があったとはいえ、好調だという新築マンション販売。では中古マンションは、コロナ禍の影響を受けているのでしょうか。 国土交通省 「土地情報総合システム」で、中古マンションの販売状況を都道府県別にみていきます。
2016年から2020年の5年間、第1四半期(1~3月)の販売件数の平均で、最も件数が多かったのは、やはり「東京都」で3757件。続く「神奈川県」が1732件、「大阪府」が1450件と突出し、「兵庫県」756件、「埼玉県」712件と続きます(図表2)。
中古マンションの販売数は当然のように人口規模と関連性が強く、販売数の下位をみてみても、「島根」人口規模47位、「高知県」人口規模45位、「福井県」人口規模43位と、納得の結果です。
では新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念されてきた、2020年第1四半期の販売件数はどうだったのでしょうか。ここでも「東京都」がトップで2728件。続く「神奈川県」1373件、「大阪府」1022件と、やはり突出していて、「兵庫県」523件、「埼玉県」500件と続きます(図表3)。
平均販売件数と比べて、順位はほぼ同じ。人口規模との相関係数も、平均販売件数は「+0.918」、第1四半期の販売件数は「+0.916」とほぼ同じといっていいでしょう。
一方で「東京都」の2019年第1四半期の販売件数は4005件、2020年第1四半期の販売件数は前年比68.1%となっています。2017年第1四半期が前年比105%、2018年第1半期が前年比99%、2019年第1四半期が前年比98%と推移していました。
時期によって販売件数に上下あり、また販売件数の少ない自治体ほど大きなブレが生じることがありますが、これまでは全国的にもみても、前年比縮小でも8割程度に収まってきました。このことを鑑みると、「東京都」の前年の7割以下にとどまったという結果は、新型コロナウイルスの影響をが多少なりともあったと推測できるでしょう。
では新型コロナウイルスの影響が大きかったのはどこなのでしょうか。2019年第1四半期と2020年第1四半期と比較してみてみます。