そしてこの邸宅の約7,000坪の敷地に、33の邸宅が作られました。「徳川ビレッジ」と呼ばれるこの邸宅街は、巨大ターミナル池袋の近接とは思えないほどの別世界。たくさんの大樹と花々に囲まれた邸宅は木目調の和洋折衷の造りで、各国の外資企業幹部や外交官が多く居住しています。
文教地区という顔をもつ目白には、学生向けの賃貸住宅なども多く点在し、決して外の人を寄せ付けないという、高級住宅地、特有の雰囲気はありません。そんな街に同居する、学習院や徳川ビレッジなど、歴史と風情を残すさまざまな要素が、目白という街の品格をつくりあげています。
学習院を有する目白1丁目に住む、お受験ファミリー
日本有数の繁華街に近接しながらも、高級住宅地としての確固たる地位を築いている目白。元皇族も住むレジデンスや、各国の重鎮も居住する邸宅街など知られていますが、街としてはどのような特徴があるのでしょうか。国勢調査(2015年)などの結果から、その傾向を紐解いてみましょう。
「豊島区目白1~5丁目」に住んでいるのは14,433人で人口密度は15519.4人/km2。山手線の外に位置する田園調布や成城など、邸宅中心の高級住宅地は5,000~6,000人/㎞2ですが、目白には低・中層のレジデンスが多く、山手線沿線という利便性から、人口の集積が進んでいます。
年齢別にみていくと、労働生産人口である15~64歳が71.67%と高く、ターミナル駅「池袋」に近接という立地から、現役世代からの支持を集めるエリアです。
そのなかで「目白1丁目」は15歳未満が17.98%と高くなっています。文教地区でもある目白地区は都内でも教育熱が高いエリアで知られ、公立小学校に通う児童の大半が中学受験に望むことで知られています。わざわざエリア外から引越してくるケースも多く、特に「目白1丁目」ではその傾向が強く出ています。またエリア内の外国人比率は5.52%ですが、徳川ビレッジのある「目白3丁目」は9.51%と、エリア平均の倍近くになっています。
世帯の状況をみていくと、地区の平均世帯人数は1.76人で、単身世帯率は58%。前述の通り、15歳未満人口の多い「目白1丁目」の平均世帯人数は2.19人で、単身世帯率は38%。エリアのなかでも、ファミリー層の多い地区です。特に6歳未満の世帯が11%と突出。幼児教育の私塾も多いという立地から、お受験を控えるファミリー層に支持されていることが伺えます。
持ち家率は39.61%。賃貸派が優勢のエリアです。しかし「目白1丁目」の持ち家率は64.12%と突出。目白全体の持ち家率を押し上げています。そのなかで一戸建ての比率は26.5%。しかし「目白1丁目」はほぼゼロ%。一方、エリア内で最も一戸建て比率が高いのは「目白4丁目」ですが、それでも38.1%。目白はレジデンスが主体の高級住宅地という街の姿がみえてきました。
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