「なんとなく選んだ外科医」。3年目の今日、ついに…
■プロローグ
僕は、医師3年目の外科医である。
医学部を卒業して医師国家試験に合格すると、医師免許がもらえて医者になることができる。とはいえ、本当の意味で「医師」になれるのはまだ先の話だ。
医者になって最初の2年は「初期研修」といって内科や外科、小児科などさまざまな科をローテーションしながら全般の知識を学ぶ。この最初の2年が、いわゆる「研修医」と呼ばれる期間である。
初期研修後、専攻する科を決定する。専門科に進んでから3年間、つまり医師3〜5年目は「専攻医」(後期研修)と呼ばれる期間だ。「研修医」という肩書きこそ外れるが、専攻医も、まだまだ研修の身である。
僕は医師3年目ではあるけれど、研修医の2年が含まれるため、外科医としてはまだ1年目。何科を選ぶかは本人の自由だが僕の場合、大きな志を持って外科医を選んだわけではなく、ただなんとなく外科を選んだだけの初期研修上がりの医師である。
「なんとなく選んだ外科医」。表向きはそう答えているけれど、実は「僕は手術が好きだ」。だから、外科医を選んだ。「手術が好き」と言うと、不謹慎な印象を与えるような気がして言えないけど。
ちなみに、一言で「外科」といっても、外科系には、消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺外科、脳神経外科、整形外科、形成外科、産婦人科、泌尿器科、眼科、皮膚科などが含まれる。大病院では各科が明確に分かれているが、外科といえば一般的には、「消化器外科」を指す。
しかし、中小病院では外科は消化器外科をメインにしながら、外傷や骨折などの整形外科領域を診たり、乳腺外科の手術をしたりと、一般外科としての役割を担うことも少なくない。そのため、中小病院における「消化器外科」は単に「外科」と呼ばれ、一般外科という意味合いを持つことが多い。僕は消化器外科の医師である。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】