税制改正、新型コロナ…ハワイ不動産を取り巻く環境は大激変

ハワイの不動産は日本の富裕層だけではなく、世界の不動産投資家から注目されている。新型コロナ感染拡大はハワイの不動産にどのような影響を与えたのか。本連載では、株式会社Crossover Internationalの代表取締役である田村仁氏が、ハワイ不動産の最新情報や現地で話題のトピックなどを紹介します。

ハワイ不動産を取り巻く環境は大きく変化した

以前の連載から早いもので約2年が経過しようとしておりますが、この2年間でハワイ不動産を取り巻く環境は大きく変化してきています。

 

2年前の2018年は、一時期ハワイで盛り上がった新築プロジェクトの竣工が一段落し、落ち着きを取り戻した年と言えると思います。

 

2018年まではPark Lane Ala MoanaやThe Ritz-Carlton Residences Waikiki Beach、そして Ward VillageもWaiea、AnahaそしてAe’oまでのプロジェクトが続々と竣工し、不動産の購入を検討している投資家の皆さんから見ても、なかなか一つの物件に絞るのが難しいと感じてしまう程、新しく魅力的なプロジェクトが多数産声を上げました。

 

当時はこんなに多くの新築物件が出来るものなんだな、と驚いていた方も多いのではないかと思いますが、実は2018年以降は新築物件の竣工は無く、この2年間は竣工したプロジェクトのリセールがメインのマーケットとなっていました。そのなかで徐々に各プロジェクトの善し悪しも分かってきて、相場形成がされてきた2年間といえるでしょう。

 

プロジェクト開発面では落ち着いていたハワイ不動産に、大きな転機が訪れたのが2019年以降のことです。

 

ハワイ不動産を購入される方には様々な目的があると思います。

 

(1)完全別荘利用
(2)自分が行ったときには使うがそれ以外は貸しておくという投資兼実需利用
(3)自己利用はせずに減価償却を狙った完全投資

 

というように、ご自身のライフスタイルや課題に合わせて投資物件を選定でき、しかもハワイという憧れの楽園での資産形成、ということで、全国の富裕層の注目を集めておりました。

 

そのような中、上記において、(3)の日本人投資家の方には頭の痛いお話となってしまったのが、2019年末に発表された税制改正大綱の内容です。そもそも完全投資で考えていた投資家の方は、Income Gainのみを目的としているケースはそこまで多くなく、大多数の方が減価償却を利用した節税を目的としたものだったからです。この改正により、いくら多額の減価償却費が発生しようとも、2020年末をもって日本での給与所得との損益通算が出来なくなってしまうということになったのです。

 

※詳細は税理士法人アーク&パートナーズ代表社員の内藤克氏の寄稿「税制改正大綱発表、海外不動産節税スキームへの影響を最速解説(https://gentosha-go.com/articles/-/24687)」をご覧頂ければと思います。

 

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この改正については、既に所有をしているオーナー全てに適用されるものであったため、一時期は相当な混乱がありました。実際2020年に入り、確定申告の時期になると、ハワイ不動産オーナーの担当税理士の先生方がこの改正についての相談を多数受けた、という話はよく聞きました。

ハワイもロックダウンで、観光業が完全麻痺状態に

このまま持っていた方が良いのか、売却した方が良いのか、でも売却ってどうやれば……。と投資家が頭を悩ませ始めた頃、突然やってきたのが、2020年3月のコロナウィルスによる想像を絶する日常生活への影響でした。世界各国がロックダウンに陥り、外出することすらままならない状況になってしまったのです。

 

ハワイも例外ではなく、2020年3月23日から2カ月以上にわたって「Stay at Home Order」という外出禁止令のもとにロックダウンが始まり、ほとんどの主要リゾートホテルやアラモアナセンターもクローズし、カラカウア通りもゴーストタウン化してしまうという、未曾有の事態に直面し、観光業が完全麻痺状態に陥ったのです。日本からはフライトもなくなり、あの青い海と心地よい風を感じる術がなくなってしまいました。

 

 

(State of Hawai’i – Department of Health Hawaii COVID-19 Dashboard参照)
(State of Hawai’i – Department of Health Hawaii COVID-19 Dashboard参照)

 

こちらが2020年9月13日までのハワイにおけるコロナの感染者数推移となりますが、直近の8月に感染者数が大きく増加してしまったことを受け、観光業の再開が延期になってしまいました。8月27日からは2度目のロックダウンを実施し、感染拡大を抑えることを優先しております。(執筆時点では1度延長し9月23日までの予定。)

※拡大懸念が拭いきれない状況ではありますが、この2回目のロックダウン期間中に約60,000人を対象としてPCR検査を実施。その結果、陽性率が約0.6%と、想像していたよりもかなり低い数字となっており、その点は明るい兆しかと思われます。

 

このコロナによる急激な変化に伴い、税制改正を受けての、現在所有しているハワイ不動産をどうするか、という問題を先送りされた方が多いのではないかな、と感じております。

当面、2020年末分までは、今まで通りに減価償却を計上し損益通算することは可能な訳ですので、2020年度中に考えよう、ということですね。

 

そのように先送りをしてきた方が大半なのですが、今は2020年9月となり、今年も4分の3が終わってしまいます。

 

コロナの影響はまだしばらく継続すると思われますし、我々もその生活に順応しつつある中で、そろそろハワイ不動産についても本腰を入れて方向性を検討すべき時期にさしかかっているのではと思います。

 

これからの連載では、直近のハワイ不動産動向や、ハワイ不動産オーナー様が今後の方向性を検討していくにあたり、判断材料となるようなお話を提供できればと思っておりますので、ご期待下さい。

 

田村 仁
株式会社Crossover International 代表取締役

 

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株式会社Crossover International 代表取締役

仙台第一高等学校、法政大学経済学部経済学科卒業。宅地建物取引士。
2002年より某大手ディベロッパーにて一棟物件、区分所有物件の事業用不動産の販売を手掛け、2005年より中古不動産のバリューアップに特化した不動産会社の創業・ブランディング構築に携わる。2008年より株式会社Seven Signatures Internationalにおいて、主に米国ハワイのホテルレジデンス・ラグジュアリーコンドミニアムプロジェクトの日本の超富裕層マーケティングのセールディレクターに就任。2017年に株式会社Crossover Internationalを設立。

WEBサイト http://www.crossover-international.com/

著者紹介

連載田村仁のホノルル不動産通信

本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は著者の個人的な見解を示したものであり、著者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、著者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

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