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一倉社長学で「背中にズドーンと太い柱が建った」
そして、初日が終われば、あちこちの仲間が夕食を兼ねて集い、経営論を肴に自分の体験や考え方を戦わせて2日目の朝を迎えるのが、毎回の講義風景であった。
夜の宴会も実際には勉強の貴重な場で、「他業種では当たり前にやっていることが、自社の問題解決の決定的なヒントになったり」「先輩社長の体験談が、今の自社の兄弟経営の参考になったり」と、なかなか地元や同業の集まりでは相談しづらいことも実学ベースで活発に議論されていたのである。
身一つで会社を起し、売上を10億、30億、100億と伸ばして今日を築いた人たちは、幹部の造反、取引先の倒産、値崩れ価格競争や親族争いなど皆、同様の経験を乗り越えてきているので、そこには社長にしかわからない苦労があり、本音で語り合える「同じ価値観を持った仲間こそが最高の財産」である、とも教わった。
大阪の金属加工業の社長は、一倉先生の教えを「背中にズドーンと太い柱が建ったようだ」と表現された。お陰で迷いが吹っ切れたとも。
もちろん、その柱は人によって「お客様第一主義」であったり、「環境整備」であったりする。有名になった「電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのも社長の責任」「経営計画書」「事業の定義づけ」など、社長の生涯を通して変わることのない信念を形作っているのである。
先年亡くなられたユニ・チャームの創業者、高原慶一朗社長(当時)もそのお1人で、大変勉強熱心な方であり、東部一倉社長会の主要メンバーを長年務めていただいた。ご自身の著書の中でも「原因自分論」という独特の表現で社長の覚悟を表明し、言い訳をせずお客様である女性の満足・不平不満の解消に経営資源を集中され、社業発展に尽力されておられた。
一倉先生は、何年経っても「変わらない事業経営の根幹」を社長に叩き込むとともに、事業の繁栄は進化、複雑化するお客様の要求を満たすために「我社を作り変え続ける社長の姿勢」こそ大事であるという教えは、いかなる業種でもいつの時代にも通用するのである。しかしながら昨今気になるのは、欧米から直輸入したカタカナの経営用語の氾濫であり、この概念こそが新しい経営であるという風潮である。しかし、新しい経営概念も5年もすれば誰も口にしなくなり、また新しい用語が取って代わるのである。
言葉は魂であり、長く生き続ける言葉こそ本質であり、それを見抜く力を社長は持たなければならないのである。
作間 信司
日本経営合理化協会 専務理事
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