※本記事は、弁護士の稲葉治久氏の著書『男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学』(幻冬舎MC)の内容を一部抜粋・改編したものです。最新の情報・税制等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

 無言電話、鬼電…「ストーカー行為」になるもの

●電話をかけてくるが、何も告げない。(無言電話)

●拒否しているにもかかわらず、携帯電話や会社、自宅に何度も電話をかけてくる。

●拒否しているにもかかわらず、何度もファクシミリや電子メール・SNS等を送信してくる。

 

そして、「②ストーカー行為」とは、これらの「つきまとい等」を同一の者に対し繰り返して行うことと規定されています。ただし、アからエ及びオ(電子メールの送受信に係る部分に限る)までの行為については、身体の安全、住居等の平穏もしくは名誉が害され、または行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われた場合に限られています。

 

以上のような「①つきまとい等」と「②ストーカー行為」の定義からみると、先のケースのNさんは、恋愛感情をもって、S子さんが拒否しているにもかかわらず一方的にメッセージをしつこく送り続けていることから、ストーカー行為に該当することになると言えるでしょう。

次ページストーカーと認められれば警察から警告が発される
男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学

男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学

稲葉 治久

幻冬舎

不倫、離婚、セクハラ、痴漢冤罪…… 男女の間には何かとトラブルがつきものです。 昨今マスコミをにぎわせている芸能人、著名人の不倫トラブルに典型的に示されているように、 男女トラブルは訴えられた側に甚大なダメージ…

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