※本記事は、弁護士の稲葉治久氏の著書『男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学』(幻冬舎MC)の内容を一部抜粋・改編したものです。最新の情報・税制等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

「プライド傷つけられた」女性ストーカーの暴走

ストーカーに関しては、男性が加害者ではなく被害者の立場になる可能性もあります。その場合の対策方法についても簡単に触れておきましょう。

 

まずは、すぐに警察に相談することです。受けている被害の程度が大きければ被害届を出し、警告さらには禁止命令を発してもらうことも必要となるでしょう。また、妻や恋人などパートナーの女性がいる場合には、自らがストーカー行為の被害にあっていることを打ち明けておいたほうがよいでしょう。

 

そもそも、男性がストーカー行為を受けているケースでは、もともと相手の女性との間に浅からぬ関係が存在していたような場合が少なくありません。そして、その関係性のなかで、男性から「あっさりと別れを告げられた」「一時的な性欲のはけ口として利用されていた」などといった心情やプライドを強く害されるようなことがあったために、怒りや憎しみ、復讐心、執着心などから、やむにやまれずストーカー行為に出ている女性も多いのです。

 

もちろん、他方で、男性側には全く問題がなく、女性の過度の思い込みや誤解などが原因となっている例も多いでしょう。

 

いずれにせよ、ストーカー行為を行っている女性は抑え難い感情や思いを抱えているため、どんな衝動的な行動をとるかわかりません。そうした危険な事態から、パートナーの女性を守るためにも、現状に関する詳細を伝えて十分な警戒を促しておく必要があるのです。

 

男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学

男はこうしてバカを見る 男女トラブルの法律学

稲葉 治久

幻冬舎

不倫、離婚、セクハラ、痴漢冤罪…… 男女の間には何かとトラブルがつきものです。 昨今マスコミをにぎわせている芸能人、著名人の不倫トラブルに典型的に示されているように、 男女トラブルは訴えられた側に甚大なダメージ…

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