利便性の高さから、単身者層からの人気が高い
■戸越銀座の人口構造
国勢調査を中心に、戸越銀座エリアの人口構造をみていきます。
戸越銀座のある品川区の人口は38万人強。東京都と比べると、労働生産人口が若干多く、若年層が少ないですが、際立った違いはなく、東京の平均値といったエリアです。一方戸越銀座エリアでは、若年層と高齢者層のボリュームが多くなっています。これは23区山手線外の住宅エリアにみられる傾向で、ファミリー層主体の比較的歴史のある街の特徴です(図表1)。
一方で山手線駅の「五反田」から2駅という好立地から、交通利便性を重視する単身者からも支持が厚いことが、世帯の状況からもわかります。23区の単身世帯比率は約50%。都心に近い品川区はそれを4ポイント強上回っていますが、戸越銀座エリアではさらに4ポイント近く上回っています(図表2)。また持ち家率は23区平均を6ポイント近く下回る39%。単身者世帯が多いことから、賃貸主体のエリアとなっています(図表3)。
一方、5年前の居住住所と比較する5年定住率では、23区の平均を若干上回るものの、東京都の平均を3ポイント近く下回る52%。利便性の高さから、単身者率が高くても定住志向が強いことがうかがえます(図表4)。
■不動産マーケットの状況
戸越銀座エリアの家賃相場をみていきます。前出の通り、「戸越銀座」エリアは、徒歩20分圏内に複数駅があるため、駅徒歩10分に限定してみていきます。1Kの平均家賃は7.7万円。区平均と比べると8,000円近くリーズナブルな地域です。20代の平均月収では少々予算オーバーとなる水準ですが、それでも多くの世代が居住を検討できるエリアといえるでしょう(図表5)。
中古マンションの取引金額をみていくと、戸越銀座周辺では1平米当たり84万円。品川区の平均を10万円近く下回る一方で、東京都平均を10万円近く上回る水準です(図表6)。
過去5年間の中古マンションの取引件数をみていくと、季節により変動はあるものの平均8件程度の安定的な取引きがありました。しかしコロナ禍の影響で、2019年第4四半期、2020年第1四半期はその半分で推移。コロナ禍のあと、活況を取り戻せるかどうか注目です(図表7)。
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