本記事では精神保健福祉士・野坂きみ子氏の書籍『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』(幻冬舎MC)より一部を抜粋し、「こころの問題」についてひも解いていきます。

パートナーのつらさが周りの人にわかってもらえない

それに怒ったアポロンは「カサンドラの予言は誰も信じない」という呪いをかける。カサンドラは真実を知って伝えても、誰にも信じてもらえなかった。真実を言っても信じてもらえないところから、カサンドラ症候群の名前がついた。

 

カサンドラ症候群は、主にアスペルガー症候群(現在は自閉症スペクトラムと呼ばれている)のパートナーと情緒的な相互関係を築けず、精神的身体的症状を呈している状態をさしているが、1990年代以降アメリカで言われるようになり、日本においても認識されるようになってきた。パートナーのつらさが周りの人にわかってもらえないことから、カサンドラ症候群と名づけられた。

 

しかし、アスペルガー症候群のみならず発達障害の人と接する時の悩みは、第三者にわかってもらえないということは共通していると言える。

 

本記事は連載『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』を再編集したものです。

 

野坂 きみ子

“発達障害かもしれない人”とともに働くこと

“発達障害かもしれない人”とともに働くこと

野坂 きみ子

幻冬舎メディアコンサルティング

「接し方がわからない」「予想外の反応に戸惑う」ーー大人の発達障害に悩むのは本人だけじゃない。 長年、医療福祉相談員として働いてきた著者が語る、ともに向き合い、仕事をしていくうえで必要なこととは?

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録