世帯の状況をみると、1世帯当たりの人員は2.32人と、東京都平均の1.99人に比べて、単身者層が少なく、ファミリー層の多い街だということがわかります。単身高齢者は東京都平均よりも10%以上も低く、現状、高齢化とは無縁の街です(図表2)。
また持ち家と賃貸の割合をみていくと、持ち家率は70%近くにもなり、東京と平均を20%以上も上回っています。近年、多くのタワーマンションが建てられた豊洲ですが、その多くが分譲であったことから、うなずける結果です。また賃貸は14%強。1世帯当たりの人員も2人を上回っていることから、賃貸でもファミリー層を狙った物件が多いことがうかがえます(図表3)。
5年定着率をみていきます。東京都平均が55%なのに対し、豊洲では47%と、8ポイント近く低くなっています。近年、多くのマンションが誕生していることから、新規住民が多いことがうかがえます。建築ブームは一旦落ち着いていることから、今後、定着率はあがっていくと考えられます(図表4)。
駅近の賃貸物件は希少、コロナの影響で売買は低調に
■不動産マーケットの状況
豊洲の家賃相場をみていきます。1Kの平均家賃は、豊洲駅徒歩10分以内ではデータを得られず、11分を超えたエリアで7.93万円。江東区平均を大きく上回っています(図表5)。
単身者を狙った場合、駅からの距離が重要になってきますので、駅から10分を超えた物件であれば、ほか駅エリアとの競争を意識しなければいけません。逆に駅10分圏内の掘り出し物があれば、エリア的に希少性が高く、競争力のある物件だといえるでしょう。
次に中古マンションの取引きについてみえちきます。1平米当たりの取引価格は、東京区平均75万円に対して、豊洲は84万円と10万円近く上回ります。昨今のエリアの人気を考えると、当然の結果といえるかもしれません(図表6)。
過去5年間の豊洲地区での中古マンションの取引件数の推移をみていくと、四半期平均30件以上の取引きと、マーケットは活況に帯びていましたが、2020年第1四半期は13件と、平均を大きく下回りました。2020年に入ってからの新型コロナ感染症拡大の影響と考えられ、今後、マーケットの回復はあるのか、注視する必要があります(図表7)。
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