自然災害の記憶を伝える「自然災害伝承碑」
近代化以降、唯一、首都圏を襲った巨大地震。9月1日はその教訓を学ぶ日となっていますが、いまから100年近く前のこと。なかなかその記憶をリアルに感じることはできないでしょう。
時間の経過によって記憶は風化していくことは仕方がないことです。そこで甚大な被害を後世に伝えようと、大規模な自然災害の状況や教訓を刻んだ「自然災害伝承碑」が、全国各地で作られています。しかしその存在さえも忘れられることが多く、平成30年に起こった西日本豪雨災害では、大きな被害を受けた地区に100年以上前の水害を記した石碑があったものの、活かされることはなかったといいます。
そこで2019年、自然災害伝承碑の地図記号が選定され、ウェブ版の地理院地図や2万5千分の1地形図(紙版)に掲載されるようになりました。
東京にも関東大震災の記憶を伝える、自然災害伝承碑は残されています。
:横死した人々を供養するために建立
●江東区富岡1丁目「永代寺」の「地蔵菩薩大慈大悲碑」
:横死した49名を供養する碑
●江東区平野2丁目「浄心寺」の「蔵魄塔・関東大震災殃死者慰霊塔」
:浄心寺は臨時火葬所となり、塔内に遺灰が納められている
●千代田区神田和泉町「和泉公園」の「防火守護地の碑」
:この付近一帯は、震災直後に町の人が一致協力して消火と延焼を防ぐ努力を長時間続けたことにより焼失をまぬがれた。
●千代田区霞が関3丁目「文部科学省構内」の「工部大学校阯碑」
:工部大学校として使われた建物は倒壊。碑は倒壊した建物のレンガなどで作られてい
●港区愛宕2丁目「伝叟院」の「震災記念聖観世音菩薩像」
:芝区(現在の港区の一部)では世帯の半数近くが焼失。伝叟院で死者を火葬した
●新宿区新宿2丁目「太宗寺」の「大震災紀念碑」
:旧四谷区でも死傷者168名燃火500戸などの被害があった
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