ハードチーズには、キシリトール以上の虫歯予防効果
【食後のチーズ】
食事をするとお口の中が酸性に傾き、歯のエナメル質が溶けて虫歯になりやすくなってしまいます。しかし、食後にチーズを口に含むことで、お口の中を中性に保ち、さらに溶けた歯を修復してくれます。チーズにそんな働きがあるなんて、驚きですよね。
炭酸水や黒酢といった、健康に良いとされる食品には、酸性が強いものもあります。ワインのような嗜好品も同様です。よく「ワインとチーズのマリアージュ」という言葉を聞きますが、それは理にかなったことなのです。
そうした飲み物を飲んだ後や食後には、チーズが大活躍します。特におすすめなのはハードからセミハードのチーズで、20グラムくらいを召し上がるといいでしょう。
ハードチーズを食べて30分〜1時間くらいそのままにしておくと、歯のエナメル質がリン酸カルシウムによって再石灰化されます。
また、チーズのカゼインという成分が、エナメル質に保護膜を作って虫歯予防になったり、ハードチーズを噛むことによって咀嚼の回数が多くなるので唾液の分泌が促されたりなど、よい作用がたくさんあるのです。
WHO(世界保健機関)で認められた歯によいとされる物質の中でも、1位のフッ素、3位のキシリトールの間に割って入り、堂々の2位を獲得しているほどです。
ぜひ、ワインや食事の後にチーズを食べる習慣を持ってみたらいかがですか。そしてチーズには栄養的にも素晴らしい美容的効果もあるのです。
【外食】
外でのお食事会が多く、その空間、会話を楽しむことはとても大切なリラックスになります。外食は楽しみたいと思っています。
そのときはいつもの主義主張は捨てて、白米も精製したパンもバターもいただきます。おいしいものをいただくときは思い切り楽しみ、カロリーオーバーしたと感じたら、その後、ちょっと気をつければいいと思っているのです。楽しい会話とお食事は心を豊かにしてくれますから。
酒井 暁美
アミーズ歯科クリニック 理事長