日本人の金融資産の殆どは「日本資産」へ投資される傾向にありました。しかし、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社 グローバル資産形成研究所によると「資産形成の投資先については、国内外の選択肢から公平に選ぶ視点が必要」なのだといいます。今回は、資産形成を行うのなら、海外資産を選択肢に入れるべき理由を解説します。

日本を豊かにするために求められるマインド・シフト

人生100年時代を迎えるといわれる令和の時代に、私たちにはどのようなマインド・
シフトが必要なのでしょうか? 今回は、以下のマインド・シフトを紹介したいと思い
ます。

 


今までのマインド:日本へ投資することで、日本を豊かにする
新しいマインド: 海外へ投資することで、日本へ富を還流させて、日本を豊か
にする

 

私は、治安、おもてなし、健康・長寿、文化、インフラなどの点で、日本は世界一の国だと思っています。

 

日本の人口は約1億2,600万人で、世界人口の約77億人の2%弱と人口の観点では小さな国です。その小さな日本が、今日のような豊かさを手に入れることができた要因の一つは、世界に対して国を開いていったこと、つまり世界に対して様々な形で投資をし、自国と世界経済の結びつきを強めていったことにある、と思います。


日本の歴史を振り返ってみると、明治時代には、300年続いた鎖国を解き、アジアのなかでいち早く、自国と世界を融合させました。戦後の昭和の時代には、優れた工業製品を開発・輸出し、輸出先の国の人たちの暮らしを向上させることに貢献することで、大きな経済成長を実現しました。

 

平成時代には、海外に日本の現地子会社を積極的に作り現地の雇用を大きく創出し、海外子会社からの日本への配当金や、日本が海外に持つ資産を大きく増やしました。平成の時代は、漫画やアニメ、ゲームなど、ハードの輸出だけでなくソフトの輸出が大きく進みました。

 

そして平成の最後の10年程では、日本の歴史ある文化やおもてなしを世界に向けて発信し、外国人観光客数が大きく増加しました。日本食やレストランなども、世界から大きな評価を受け、日本のソフトパワーが世界と結びついていきました。

 

日本文化を世界に向けて発信したことで、外国人観光客数が大きく増加
世界に向けて日本文化を発信したことで、外国人観光客数が大きく増加
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

日本の豊かさは「開国」によりもたらされてきた

前述は、いずれも日本が国を開き、日本と世界を融合させていった活動です。いい変えれば、国家や企業レベルで海外投資を行い、海外の経済成長とそこに住む人々の豊かさと幸せを生み出すことに貢献し、その一部を日本へ還流させたことが、日本を豊かにしてきたといえます。

 

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※本記事は、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社のインベスコ グローバル資産形成研究所レポート「100年時代のお金について考える」Vol.5として公開されたものです。

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