様々な情報に触れることができる時代、投資を始める際に、どのような意見を参考にすべきか迷ってしまう人は少なくありません。そんななか、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社 グローバル資産形成研究所は「金融商品の短期売買とは、金融市場のなかで行う投機、すなわちギャンブルのようなもの」だと述べています。今回は、グローバル資産形成研究所が「短期売買」をオススメできない理由について解説します。

投資のプロ「短期売買のアドバイスに耳を傾けるな」

今までのマインド:短期売買の技術を身につけることも大切だ
新しいマインド:短期売買のアドバイスに耳を傾けないことが大切だ

 

皆さんが投資を行う際は、その極意に関して知りたい、有益なアドバイスを受けたいと思うかもしれません。インターネットを検索すれば様々な情報に触れることができる一方、どのようなアドバイスに耳を傾ければ良いのか迷われることも多いのではないでしょうか。

 

筆者自身も、投資のプロとして世界株式ファンドの運用やお客さまへの運用戦略の提案に携わり、英国や米国で10年ほど生活をしながら自分の資産運用を行うなかで、数多くの悩みを抱えてきました。その経験からお伝えしたいのは、「短期売買のアドバイスに耳を傾けないことの大切さ」です。

「儲け話」の裏では、多くの人が損をしている

金融商品の短期売買とは、金融市場のなかで行う投機、すなわちギャンブルのようなものです。

 

金融商品の短期売買とは「ギャンプル」のようなもの(画像はイメージです/PIXTA)
金融商品の短期売買とは「ギャンプル」のようなもの(画像はイメージです/PIXTA)

 

たとえば、チャートといわれる過去の短期的な値動きを見て、短期間で売り買いを繰り返す行動です。FX取引(為替取引)や仮想通貨で一攫千金を狙うとか、株の短期トレードの必勝法で何億円儲かったという類の話です。

 

しかしながら、儲け話の裏では多くの人が損をしています。ごくごく一部の人の儲け話を聞いて、それを羨ましいと思ったり、耳を傾けたりしないようにすることが大切です。

 

資産運用のプロと聞くと、沢山のモニターの前に張り付いて、多くの情報を見ながら短期売買をしている姿をイメージする人がたくさんいます。しかし、資産運用のプロの真実は、短期売買を避け、投資先企業の長期の実体に注目しているのです。ESG投資の時代が本格的に訪れており、その動きは加速していくでしょう。

投資を「車の運転」にたとえて考えてみると…

皆さんが、短期売買の手法に興味を寄せるのは、無理のない話なのかもしれません。つい最近までは、日本の書店の投資関連のコーナーでは、短期売買のノウハウ本が、本棚の半分ぐらいを占めていました。

 

コロナ禍が過ぎ去り、皆さんが次に海外旅行に行かれる機会があれば、是非海外の書店を覗いてみてください。欧米の書店には、そのような本はほとんど置かれておらず、日本の環境が特殊であることに気付くでしょう。

 

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※本記事は、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社のインベスコ グローバル資産形成研究所レポート「100年時代のお金について考える」Vol.13として公開されたものです。

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